Appleが過去最高決算を達成するもiPhone販売は鈍化傾向、次期決算はどうなるのか？

By Allen Lai

Appleが2016年第1四半期(2015年12月26日締め)の決算を報告し、過去最高の売上げと利益を記録したことが分かりました。それと同時に、iPhoneをはじめとするApple製品の販売に陰りが見えてきたことも指摘されています。

Apple - Press Info - Apple Reports Record First Quarter Results
https://www.apple.com/pr/library/2016/01/26Apple-Reports-Record-First-Quarter-Results.html

Apple's iPhone growth hits a wall - CNET
http://www.cnet.com/news/apples-iphone-growth-hits-a-wall/

Apple reports a quarterly profit of $18.4 billion, the largest in history | The Verge
http://www.theverge.com/2016/1/26/10828134/apple-earnings-report-first-quarter-q1-2016-record-profit

Appleは2015年12月26日締めの四半期決算について発表し、売上高が759億ドル(約8兆9900億円)で利益が184億ドル(約2兆1800億円)と発表しました。この結果に対してティム・クックCEOは、「Appleの歴史上、最大の四半期を達成した。これはiPhone、Apple Watch、Apple TVなどの世界で最も革新的な製品のおかげである。サービスの加速によって過去最高の記録が達成されており、アクティブなApple端末は10億台の大台に到達した」と述べ、過去最高の業績であったことをアピールしています。

最高の決算を支えた内訳は、iPhoneの販売が7478万台で、これまで過去最高だった2015年Q1(2014年12月26日締め)の7447万台を更新する新記録となっています。

しかし、過去最高の販売台数を記録したiPhoneについて、Fortuneが調査したアナリストの多くが7500万台を上回ると予想していたことから分かるとおり、市場の予想を下回る結果だったとの評価があります。

また、The Vergeによると、各国別のデータからはiPhoneを中心とするApple端末の販売ペースが鈍化していることが明らかになっているとのこと。Appleの利益の大半を占めるドル箱のiPhoneの売上げは、アメリカや日本では昨年同期を下回りました。旺盛な中国市場でのiPhone需要のおかげでiPhoneはかろうじて過去最高の販売台数を記録したことになりそうです。

なお、低迷が続くiPadについては2015年同期の売上げを21％も下回る低迷ぶりで、高価格帯の大画面iPad Proの投入によってもiPadの売上げアップにはつながらなかった模様。同様に、Macについても昨年同期との比較で約3％のダウンと、Apple端末の販売状況は過去最高の売上高にもかかわらず悪化傾向にあるようです。なお、Apple Watchの販売台数や、売上げ高や収益については、今回もAppleは明らかにしていません。

過去最高の四半期決算となったAppleですが、売上高はウォール街の予想である766億ドル(約9兆700億円)をわずかに下回ったとのこと。また、2007年の発売以来、販売台数を増やし続けてきたiPhoneの販売が、初めて前年同期比で減少するのではないかと、2016年Q2の決算には要注目との声も聞かれます。

iPhone販売に限りが見え始める中、4インチiPhoneを新たに投入するというリーク情報もアリ。

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Appleが圧倒的な利益を上げ、高い利益率を維持しており、財務状況も万全であることは間違いなさそうですが、iPhoneを中心とするハードウェア事業にどうテコ入れし、引き続き好調なソフトウェアサービスやクラウド事業を展開するのか、そして、自動車やVRなど新しいサービスに参入していくのか、大いに注目です。