世の中のAndroid端末がどれだけ細分化しているのか可視化するとこうなる
モバイル通信品質を地図上に可視化するサービスのOpenSignalが、68万2000台の端末から得た情報を基に、Android端末がどれほど細分化しているのかを一発で理解できるインフォグラフィックを今年も作成しています。それによると、どうやら2015年は2014年にも増して細部化(断片化)が進んだようです。
Android Fragmentation Report August 2015 - OpenSignal
http://opensignal.com/reports/2015/08/android-fragmentation/
◆端末の断片化
これが世界中で使われているAndroid端末の台数を面積として一覧表示するインフォグラフィック「Device Fragmentation」の2015年版。図の左上から右下方向に、シェアの多い端末が長方形で表示されています。2015年版で検出されたAndroid端末はなんと2万4093種類。
一方、同じグラフの2014年版だとこんな感じ。2014年時点では1万8769種類であったことから、1年間で端末の断片化は28%アップしたことが分かります。
なお、OpenSignalのページではインフォグラフィックにマウスカーソルを乗せることで端末の種類を表示できるので、自分の使っている端末が売れ筋なのかそうでないのかがなんとなくわかります。
◆メーカーシェア
スマートフォンメーカーをシェアに応じて表示するのが「Brand Fragmentation」。シェアの低下が叫ばれるSamsungですが、まだ37.8%という圧倒的なシェアを持つことが分かります。2014年時点での上位ブランドはSamsung、LG、SONY、Motorola、Huawei、Lenovo、TCT、MicroMAXであったことから、2015年のデータで8位に躍進したASUSの勢いが見て取れます。なお、2015年に初めて登場したメーカーの数は1294社とのこと。
◆OSバージョンシェア
Androidのバージョン別のシェアを示すのが「Android Operating System Fragmentation」。Android 5.0/5.1(Lollipop)が急増していますが、依然としてAndroid 4.4(KitKat)がシェアではトップです。
iOSのバージョン(左)とAndroidのバージョン(右)を比較すると、Androidの方が細分化していることが明らかです。
◆画面サイズ
スマートフォン・タブレットの画面サイズの細分化を示すのが「Screen Size Fragmentation」。やはり画面サイズが増えた2015年版ですが、最大サイズはHP Slate 21の21.5インチとのこと。
一方、iOSの画面サイズはわずか6種類となっています。
◆端末メーカー数
新たにAndroid端末の製造に乗り出したメーカーの数をグラフにするとこんな感じ。参入するメーカーの数が撤退するメーカーの数を上回るためメーカー数は増加し続けていますが、増加率は鈍化していることが分かります。
◆センサー
Android端末に搭載されるセンサーをグラフ化するとこんな感じ。急激に増加しているのが、モーションセンサー、歩数計、加速度センサーで、湿度センサーは減少傾向です。
◆国別シェアトップ
国別のメーカートップを塗り分けるとこんな感じ。青色はSamsungがトップシェアの地域で、北米、ヨーロッパ、オセアニアなどの世界中の地域を支配していることが分かります。中国ではXiaomi、インドではSONY、サウジアラビアではHTCがトップシェアを獲得しています。なお、緑色の日本のトップシェアは「NTTドコモ」なので、スマートフォン製造元を正しく調査できていないようです。
Android端末は2014年以上にあらゆる分野で断片化が進んだことが明らかになりました。ただし、Googleの尊重する多様性は、必然的にアプリ開発者の苦労につながるため、優良なコンテンツの獲得にとって障害になり得ると言えそうです。
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