モバイル

スマートフォン市場でAndroidのシェアは約80%、iOSとBlackBerryが減少傾向

by Aaron Yoo

調査会社IDCがまとめた2013年第2四半期のスマートフォン市場のデータによると、シェア第1位のAndroidがさらに数字を伸ばして79.3%にまで達した一方、iOSは前年同期の16.6%から13.2%へ、BlackBerryは4.9%から2.9%に減少したことが明らかになりました。スマートフォン全体の出荷台数は前年同期比で51.3%増と大幅に増えていて、iPhoneも出荷台数自体は増加しているのですが、Androidの増加割合が多すぎて、シェア自体は縮んでいるという状態です。

Apple Cedes Market Share in Smartphone Operating System Market as Android Surges and Windows Phone Gains, According to IDC - prUS24257413
http://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prUS24257413


2013年第2四半期のスマートフォン出荷台数は2億3640万台でした。前年同期は1億5620万台だったので成長率は51.3%、2013年第1四半期でも2億1630万台だったので9.3%伸びたことになります。

この中で、順調にシェアを伸ばしているのはスマートフォン市場のリーダーであるAndroid。サムスン電子のGalaxy S4が強力な牽引役となっているほか、LG・ファーウェイ・レノボ・ZTEもそれぞれ10%以上増加してきていて、この5社だけでスマートフォン市場全体の62.5%を占めています。ただ、これ以外のAndroidスマートフォンメーカーも、それぞれの地域では注目の端末を作っていたりして無視できない存在となっています。

第2位の地位を守っているのがiOS。IDCではiPhone 5以降、新機種の発表がないために伸びが鈍化していると分析。今年後半には新機種とiOS 7が出る予定となっているので、巻き返してくると予測しています。

IDCが注目しているのは、Android以外で唯一シェアを伸ばしたWindows Phone。出荷台数は2012年第2四半期が490万台、2013年同期が870万台で、77.6%という成長率はAndroid以上。これはノキアが新機種を出すなどして拡大の原動力となってくれているおかげ。ただし、ノキア以外のメーカーにとってはWindows Phoneは2番手以降の扱いで、ほとんどのメーカーはAndroidを優先しているため、Windows Phone内部のシェアを見てみると81.6%をノキアが占めている状態です。IDCのライアン・リース氏は、今後、Windows Phoneはスマートフォン市場の中で差別化された存在として魅力を発揮するのではないかと分析しています。


苦境に立たされているのはBlackBerry。シェアが減少しているのはiOSと同様ですが、出荷台数で見るとiOS端末は昨年比20%増なのに対して11.7%減となっており、IDC担当者が今までに見たことがない水準まで低下してきています。しかし、BlackBerry 10と3つの新機種リリース、取り扱い携帯電話会社の増加は好材料だとのこと。歴史あるプラットフォームですが段階はまだまだ「初期」なので、多くのユーザーに伝道するための時間と資源が必要だと指摘されています。

シェア第5位に入っているのはLinux。広義ではAndroidもカスタマイズLinuxカーネルですが、分けてカウントされていて、もともと扱っていたメーカーもAndroidへの乗り換えを進めているため、シェアは1%以下。今後、Firefox OSやTizen、SailFishなどが出てくることでどこまで伸びるかは未知数です。

グラフで見ると下位のダンゴ状態からWindows Phoneが抜け出してきているのがわかります。


なお、2017年までにスマートフォン出荷台数は15億台になり、そのうち73%以上(10億台以上)がAndroidになるとcanalysでは予測しています。

Over 1 billion Android-based smart phones to ship in 2017 | Canalys
http://www.canalys.com/newsroom/over-1-billion-android-based-smart-phones-ship-2017



こちらのデータでは、Androidが今後も平均以上の成長を見せてシェアを確保し続ける一方で、スマートフォン市場の拡大がローエンド方向からやって来ることからAppleのiOSは伸び悩み、MicrosoftのWindows PhoneがiOSに匹敵するぐらいにまでシェアを伸ばすと見られています。IDCも、2012年末の段階でWindows Phoneのシェアは2016年には10%超に増加すると予測しており、安定した伸びが期待されているようです。

その他のOSもあわせた予測がこちら。BlackBerryはシェアを減らすことなく生き残れるでしょうか。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
「Firefox OS」搭載スマートフォンが一般への販売スタート、まずはスペインから - GIGAZINE

Intelが独自のスマートフォンUI「Obsidian」を開発、TizenやAndroid上で動作か - GIGAZINE

現代の高校生は半数以上がスマートフォンを所有、初めて持ったのは平均13.9歳 - GIGAZINE

NECカシオモバイルコミュニケーションズがスマートフォン事業からの撤退を正式発表 - GIGAZINE

パナソニックがNTTドコモ向けスマートフォンの開発を中止か - GIGAZINE

in モバイル, Posted by logc_nt

You can read the machine translated English article here.