Windows Phoneにしか見えないAndroidベースのスマホ「Nokia X」
ノキアの携帯電話事業は2014年第1四半期中にMicrosoftによる買収手続きが完了する見込みですが、この買収劇より前からノキアが計画していたのがAndroidをベースにした独自OS搭載のスマートフォン「Nokia X」シリーズ。AndroidベースながらインターフェースはWindows Phoneそっくりというその姿がバルセロナで開催中のMWC 2014で発表されました。
Nokia X Dual SIM - Affordable dual SIM smartphone with Android™ apps - Nokia
http://www.nokia.com/global/products/phone/nokia-x/
Xtraordinarily xcellent: the Nokia X family - Nokia Conversations
http://conversations.nokia.com/2014/02/24/nokia-x-family/
Nokia X will get SwiftKey predictive keyboard for free | The Verge
http://www.theverge.com/2014/2/24/5441614/nokia-x-will-get-swiftkey-predictive-keyboard-for-free
Nokia Xのデザインが一発で分かるコンセプトムービーは以下から。
The new Nokia X family - Your Fastlane to Android™ apps - YouTube
「X」の字に組み合わされたカラフルなスマートフォンが「Nokia X」
映像中にさりげなく映る2つのアンテナマークは、Nokia XがデュアルSIM対応端末であることを示しています。
Nokia XはAndroidベースのカスタムOSを搭載していますが、その見た目はWindows Phoneのようにタイルアイコンを並べたスタイル。
各種アプリはGoogle Playではなく「Nokia Store」アプリを使用。
Nokiaの謹製アプリはもちろん、ほとんどのAndroidアプリも仕様上は使えるとのこと。
音声通話はキャリア回線はもちろん……
Skypeでも可能。SkypeもMicrsoft傘下なのでここら辺は当然といった感じ。
最近使ったアプリやコンテンツをタイムラインで表示することもできます。
Nokia Xシリーズは、Nokia X・Nokia X+・Nokia XLの3モデルが用意されます。
Nokia Xシリーズ3モデルをより詳しく解説するのがこちらのムービー。
First hands-on with the Nokia X family - YouTube
Nokia Xシリーズを解説するのはNokiaのプロダクトマネージャーのニール・ブロードリー氏。
Nokia XシリーズにはAndroid OSをベースにOSをカスタマイズできるAndroid Open Source Projectを利用したNokiaオリジナルの「Nokia X software platform」が採用されています。
Skype・OneDrive・Outlook.comといったMicrosoftが提供するサービスにも対応します。
まずはNokia Xから。Nokia Xは全部で6色のカラフルな外観デザインを採用。
リアカメラは300万画素と控えめな性能。
液晶サイズは4インチ。ロック画面にメールなどの通知が表示されるので見逃すことはないはずとのこと。
Lumiaと同様にロック画面を左へスワイプするとホーム画面へ。
「タイル」型のアイコンを採用するUIデザインはまるでWindows Phone。
画面の上下スクロールも滑らかです。
ホーム画面のアイコンは……
位置や大きさを自分好みにカスタマイズ可能。
Here・MixRadio・Twitter・Facebookなどの人気のあるアプリはプリインストール済。
なお、Nokia Xにはメモリ容量を増やしたNokia X+も用意されており、外観や重さはまったく同じです。
アプリやコンテンツの履歴はタイムラインで表示可能。
もちろんゲームアプリを楽しむこともできます。
続いてNokia XL。
液晶サイズは5インチ。
200万画素のフロントカメラを搭載しており……
高画質のビデオチャットも楽々こなせます。
リアカメラは500万画素。オートフォーカス・フラッシュ機能を搭載。
Nokia XLはNokia Xシリーズのハイエンドモデルの位置づけとのこと。
Nokia Xが89ユーロ(約1万2500円)、Nokia X+が99ユーロ(約1万4000円)、Nokia XLが109ユーロ(約1万5000円)と低価格を実現するとのこと。
◆スペック
Nokia X・Nokia X+のスペックは、Snapdragon(1GHz・デュアルコア)、512MBメモリ(X+は768MB)で、カラーは緑、黒、白、黄、水色、赤の6色。サイズは、縦11.55センチ×横6.3センチ×厚さ1.04センチで重量は128.7g。フロントカメラはないので注意。
Nokia XL、Snapdragon MSM8225(1GHz・デュアルコア)、768MBメモリ。サイズは、縦14.14センチ×横7.77センチ×厚さ1.09センチで重量は190g。なお、Nokia XシリーズはいずれもLTEには対応していません。
また、Nokia XシリーズにはSwiftKey Keyboardが無料でインストール可能で、クラウドストレージOneDriveが7GBまで無料で利用できる特典がつけられます。
Nokia Xシリーズは、AndroidとWindows PhoneのハイブリッドともいうべきOSを採用し、価格はNokiaのスマートフォン端末であるLumiaシリーズとAshaシリーズの中間の位置づけ。Nokiaのスティーブン・エロップ副社長はMWCの会場で、「Nokia Xシリーズで10億人の新興国市場を獲りに行く」としており、Nokia Xはアジア太平洋地域・ヨーロッパ・インド・南米・中東・アフリカへの投入が決まっていて、Nokia X+とNokia XLは2014年第2四半期に登場予定となっています。
今後は、低価格帯のスマートフォンがNokia Asha・Nokia X、高価格帯がNokia Lumiaという棲み分けがなされていくとも考えられますが、MicrosoftはNokiaによるAndroidベースのOSの開発を手放しには喜んでいないとされており、すべてを「Windows Phoneにする」という方針への転換もなきにしもあらず。MicrosoftがWindows PhoneとAndroidベーススマートフォンのバランスをどのように取るのか、注目です。
・関連記事
Windows Phone 8採用スマホ「Nokia Lumia 925」をサクッと買って使えるようになるまでレポート - GIGAZINE
Microsoftがノキアの携帯電話事業や地図ライセンスを総額7000億円で取得 - GIGAZINE
4100万画素カメラを搭載したノキアのフラッグシップ端末「Lumia 1020」正式発表 - GIGAZINE
日本では考えられない格安携帯「Nokia1280」をアフリカで手に入れました - GIGAZINE
3000円以下の超激安スマートフォンが発表される - GIGAZINE
世界の主要なLTEバンドに対応した「Snapdragon 610/615」とクロック数が上昇した「Snapdragon 801」 - GIGAZINE
・関連コンテンツ