掃除機の鬼が作ったに違いないと思えるほどのこだわりとレベルに達している「エアシス MC-SXD410」実機レビュー

三洋電機がかつて生み出した掃除機の名作「airsis SC-XD4000」は価格.comのレビューでも「この商品を使うと他の掃除機が使えなくなりました」「隙間も角も届くので気持ちいい。掃除が楽しくなった」「使い始めて実質1ヶ月ほどですが、大満足しています」「即買いですよ!」と高評価を受けまくっていたモデルだったのですが、、同社がパナソニックに吸収されたことにより廃番となってしまいました。ところが、あまりの人気のためかどうかは確かではありませんがパナソニックブランドからも「エアシス MC-SXD410-W」として省エネ性能などを高めたバージョンアップモデルが発売されており、旧モデルと同様に評判も上々のようです。というわけで、業界再編の荒波すらも乗り越えてきたこの掃除機の実力は一体どれほどのものなのか、実物を購入してチェックしてみることにしました。
◆フォトレビュー
パッケージはこんな感じ。

緩衝材やビニール袋にくるまれて掃除機の部品が入っています。

内容物は以下の通り。

本体サイズは奥行き28×横34.7×高さ24センチで、重量は約4.8キロです。

正面から見るとこんな感じ。

後ろ。

上から見るとこうなっています。

底面には大型の後輪と360度回転する前輪が付いており、取り回しのしやすさはごく普通のレベル。

持ち運びに使用するハンドルもあり、ここまでは普通の掃除機レベル。

コードを引っ張ってみるとこんな感じ。長さは420センチ程で、日本の一般的な部屋の大きさなら難なくカバーできるレベル。なお、コードの引き出し口は本体の下部ではなく上部に付いているのでかがむ距離がほんの少し短くなるのも便利。非常に小さな差ですが、幾度となく繰り返す動作なので長年使用する場合には使い勝手に大きく影響してくる部分です。

このボタンを押すと本体にコードを巻き取ることが可能。編集部では旧モデルを3年以上使用していますが、巻き取る力がヘタってくることもなくきちんと動作しています。

◆使ってみた
身長約180センチの男性が使用している様子はこうなります。ちなみに、動作音は割と大きめなので夜間に頻繁に掃除をするような人は要注意です。

この製品の最大の特徴はノズルの持ち手を軽く動かすだけで、ヘッドの角度がスムーズに変えられる点で、例えば家具と壁の隙間などヘッドが入らない場所がある場合は……。

手元の持っている部分をひねると連動して「クルンッ」とヘッドが立ち上がるので、、そのまま通常と同じように動かせばゴミを吸い取れます。なお、この部分は負担がかかるにも関わらず立体的な動きをするようにしているため故障が発生しやすい場所のようなので、掃除の際は壁にヘッドを強くぶつけないように注意して使用することをおすすめします。

実際にヘッドを回転させて使用している様子は以下のムービーでチェックしてみてください。
「エアシス MC-SXD410-W」のノズルを回転させて使ってみた - YouTube
また、ヘッドの先端は壁の隅に「ピタッ」とくっつくようになっているので、部屋の隅に落ちているゴミもラクラク吸い取ることができます。

床にゴミを散らしたものを残らず吸引していく様子は以下のムービーで見られます。
「エアシス MC-SXD410-W」の吸引力をチェック - YouTube
実際に部屋の隅に落としたゴミを1つ残さず吸い込んでいくムービーは以下で確認してみてください。
「エアシス MC-SXD410-W」は本当に部屋の隅のゴミを吸えるのか試してみた - YouTube
なお、壁に当たるヘッドの脇にはクッションが付いているので少々乱暴に扱ってもキズつけてしまうことはなさそうです。

なお、掃除中の排気に関しては下向きではなく上向きに噴出するようになっているため床に落ちたチリを巻き上げることがありません。

さらに、どうしても部屋の中に舞い上がってしまう粉じんに関しては空気清浄機能を起動するボタンを掃除の後に押すだけで部屋に舞い上がった粉じんを浄化してくれるそうです。

掃除が終わった後は、まず本体からフィルターを取り出します。

「パカッ」っとケースを開けて……。

ゴミを捨てればOK。ホコリやチリに手を触れる必要がないので清潔です。

掃除機をかけながら濡れ拭きを行いたい場合は「クイックルワイパー ウエットシート」などを用意して、床に置きます。

その上にヘッドを置いて……。

手元の「つける」ボタンを押すと自動で装着が完了。

一瞬でシートを装着する様子は以下のムービーに収めてあります。
「エアシス MC-SXD410-W」に濡れ拭き用ウェットシートを装着 - YouTube
下から見るとローラーにウェットシートが巻き付いていることがわかります。

実際に、通常の掃除機では落としづらい床ににこびりついたような汚れを濡れ拭きできれいにしている様子は以下のムービーで見られます。
「エアシス MC-SXD410-W」の濡れ拭き機能を使ってみた - YouTube
使用後は「はずす」ボタンを押すと自動でウェットシートが吸い込まれ、通常のゴミが溜まるのと同じ場所に格納されるのでそのまま捨てるだけでOK。

しばらく使用しているとフィルターに細かいゴミが溜まってきてしまうのですが、この掃除が面倒な場合はティッシュペーパーを追加の使い捨てフィルター代わりに使用できます。

こんな感じで紙を置いて……。

「パタン」と閉じればOK。

ゴミはティッシュの上にたまるので、掃除の後は丸めて捨てるだけです。

前面を開けるとフィルターが入っています。


吸い込んだゴミはこの部分にたまります。

フィルター部分はこんな感じ。なお、紙パックなどを取り付ける必要はありません。

フィルターが汚れてしまった場合は、付属のブラシで擦ってホコリを落とせばOK。

半導体工場のクリーンルーム用クリーナーにも採用されている「ULPAリングフィルター」とマイナスに帯電させた帯電層で微粒径のホコリを引き寄せ捕じんする機能を備え、0.08マイクロメートル以上の微粒子をほぼ100%捕じん可能。ダニのフンやスギ花粉は当然のこと、より微細なカビの胞子や細菌すらも一度吸い込めば逃すことはないそうです。
なお、捕じんできる粒子の大きさを同社の紙パック式掃除機と比較してみると以下の通りで、まさに桁違いに微細なゴミまで捉えられることがわかります。
パナソニック エアシス MC-SXD410-W:0.08マイクロメートル
パナソニックの紙パック式掃除機:0.5マイクロメートル
なお、掃除機の電源を切った後に自動でダストボックスについたゴミをふるい落とす「除じん機能」が行われるため「ギーギー」というような音がしますが故障ではありません。で、実際にどんな感じで作動するのかというのは以下のムービーでチェックしてみてください。
「エアシス MC-SXD410-W」の自動ダストボックスクリーニング機能 - YouTube
ゴミを吸い取るヘッド部分は以下の通り。

裏側にはゴミをからめとりながら吸い込むためのブラシローラーが付いています。

布団などに掃除機をかける際に使用する専用ヘッドも付属。

裏側には凹凸のあるローラーが付いており、程よく隙間をつくることでシーツなどが吸い付いてヘッドが動かなくなることを防ぎつつゴミは吸い取ることができるようになっています。

ヘッドと本体をつなぐパイプはこんな感じ。

窓のサッシなどを掃除するために使うブラシ状のアタッチメントが付いています。

アタッチメントを取り付けるとこうなります。

ボタンを押すと……。

パイプを伸ばすことが可能。

本体とパイプをつなぐジャバラ状の管。

こちらにもブラシヘッドが付属。

「クルッ」と回すと先端にはまるようになっているので、机の隅など細かい場所を掃除する際に使えます。

電源のオン・オフや強弱の調節などは手元のスイッチで行なえます。

掃除機本体との接続部分はこんな感じ。


本体を立てるとノズルを引っかけられるようになるので……。

以下のようにコンパクトに収納できます。

というわけで、静音性はそれほど求めないけれども吸引力が強く、捉えたホコリはどんな微細なものでもまきちらしたくないという人や掃除機をかけながらフローリングを濡れ拭きしたいという人におすすめです。
・関連記事
操作感が劇的に軽やかになった「ダイソンカーボンファイバーDC26」実機レビュー - GIGAZINE
2012年度は25万台販売が目標、ロボット掃除機「ルンバ」のマーケティング戦略 - GIGAZINE
家庭の掃除機で壁を登れるスパイダーマン装置が開発される - GIGAZINE
ラジコンカーを改造して掃除機として使ってみる - GIGAZINE
全自動掃除機「ルンバ」を華麗に乗りこなすネコライダー - GIGAZINE
・関連コンテンツ