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カリフォルニア州などアメリカの12州がパラマウントによるワーナー・ブラザース買収阻止を求めて提訴

by Antonio Longo

アメリカのカリフォルニア州など12州が、パラマウント・スカイダンスによるワーナー・ブラザース・ディスカバリーの買収差し止めを求めて提訴しました。各州は、1100億ドル(約17兆6000億円)規模の買収によって映画配給やケーブルテレビ番組の市場における競争が弱まり、映画館や視聴者が料金の上昇や作品数の減少といった不利益を受けると主張しています。

Redacted Paramount Warner complaint - file stamped.pdf
(PDFファイル)https://oag.ca.gov/system/files/attachments/press-docs/Redacted%20Paramount%20Warner%20complaint%20%20-%20file%20stamped.pdf

12 states sue to block Paramount's $110B Warner Bros. deal | TechCrunch
https://techcrunch.com/2026/07/13/12-states-sue-to-block-paramounts-110b-warner-bros-deal/

ワーナー・ブラザース・ディスカバリーを巡っては、Netflixが2025年12月、映画・テレビスタジオやストリーミング事業などを買収する最終契約を締結しました。

Netflixがワーナー・ブラザース買収の最終契約を締結 - GIGAZINE


しかし、その直後にパラマウント・スカイダンスが、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーの全事業を対象とする対抗買収案を提示しました。これにより、Netflixとパラマウントがワーナー・ブラザース・ディスカバリーの買収を巡って競り合う展開となりました。

パラマウントがワーナー・ブラザース・ディスカバリーの敵対的買収を開始、全事業まとめて約17兆円で - GIGAZINE


Netflixは2026年2月、買収価格の引き上げは行わないという方針を示し、その後に買収提案を撤回しました。同月27日、パラマウントはワーナー・ブラザース・ディスカバリーの全発行済み株式を1株当たり31ドル(約4960円)で取得することで合意し、取引総額は約1100億ドルとなりました。

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ワーナー・ブラザース・ディスカバリーの株主は2026年4月に買収を承認し、アメリカ司法省も競争や消費者に害を及ぼす可能性は低いとして、取引を認める判断を示しました。パラマウントのデヴィッド・エリソンCEOは、買収手続きが2026年9月までに完了するとの見通しを示していました。

これに対し、カリフォルニア州・アリゾナ州・コロラド州・コネチカット州・マサチューセッツ州・ミネソタ州・ネバダ州・ニュージャージー州・ニューメキシコ州・ニューヨーク州・オレゴン州・ワシントン州の州司法長官が2026年7月13日に、カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所へ訴状を提出しました。原告側は、この買収が競争を大幅に弱める企業結合を禁じたクレイトン法第7条に違反するとして、取引の差し止めを求めています。

買収が成立すると、パラマウント・ピクチャーズとワーナー・ブラザース・モーション・ピクチャー・グループという大手映画スタジオに加え、CBS、CNN、MTV、HBO、ニコロデオン、ディスカバリーチャンネルなどが同じ企業グループに入ります。ストリーミング分野でもParamount+、HBO Max、Discovery+が同じ企業グループに入り、50を超えるベーシックケーブルチャンネルを抱える巨大なメディア企業が誕生することになります。


各州が特に問題視しているのは、「全米で広く公開される劇場映画の配給」「大ヒットが見込まれる劇場映画の配給」「ベーシックケーブルチャンネルのライセンス供与」という3つの市場です。訴状によると、統合後の企業は、アメリカの映画配給市場で27%、大ヒット映画の配給市場で30%、ベーシックケーブルチャンネル市場で27%のシェアを占めるとされています。

訴状は、アメリカの大手映画配給会社5社のうち2社が統合され、合併後は4社だけで全国公開映画の興行収入の85%超を支配することになると指摘しています。また、ベーシックケーブル分野では、合併後の企業とディズニーの2社だけで市場の59%を占めることになるとしています。

映画館はパラマウントとワーナー・ブラザースのそれぞれと、興行収入の分配率、最低チケット価格、割引の上限、無料招待券、劇場独占公開期間などを個別に交渉しています。各州は、両社間の競争が失われれば映画館の交渉力が低下し、配給会社に支払う興行収入の割合が増えるほか、割引や無料招待券に厳しい制限が設けられる可能性があると主張しています。また、映画館がチケット価格を引き上げたり、大型スクリーン、高級座席、飲食設備などへの投資を減らしたりせざるを得なくなる可能性があると指摘しました。加えて、映画会社が新作へ投資する動機も弱まり、劇場公開される作品の数や多様性が減少するおそれがあると主張しています。


ケーブルテレビ分野でも、統合後の企業はニュース、スポーツ、子ども向け番組、娯楽、音楽、生活情報など幅広いジャンルを網羅する50以上のチャンネルを保有します。各州は、統合後の企業が番組供給を停止する「ブラックアウト」を交渉材料として使った場合、ケーブルテレビ事業者が不利な契約条件を受け入れざるを得なくなり、その費用が利用料金に転嫁される可能性があるとしています。

カリフォルニア州のロブ・ボンタ司法長官は、「メディア業界の集中は価格上昇だけでなく、重要な物語が制作される機会や、多様な考え方に視聴者が触れる手段の減少にもつながる」と主張しました。一方、パラマウントは、統合後の映画スタジオで年間30本の映画を製作・公開する方針を示し、競争が縮小するとの批判に反論しています。

司法省が取引を阻止しない判断を示した一方で、複数の州が連邦裁判所に差し止めを求めたことで、パラマウントによる買収計画は新たな法的障害に直面したことになります。テクノロジー系ニュースメディアのTechCrunchは、パラマウントとワーナー・ブラザース・ディスカバリーにコメントを求めましたが、記事掲載時点では回答を得られていません。

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in メモ, Posted by log1i_yk

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