政府が国民にポルノ視聴を許可する「ポルノクレジット」の発行アプリをスペインが導入、年齢確認で未成年者のアダルトコンテンツ閲覧を未然に防ぐため

スペイン政府が2024年7月1日に、アダルトコンテンツの視聴者が18歳以上であるかどうかを確認するアプリ「Cartera Digital Beta」を導入することを発表しました。

Especificaciones técnicas
https://digital.gob.es/especificaciones_tecnicas.html

El Gobierno presenta el diseño de su ‘app’ antiporno, que obligará a los adultos a tramitar acreditaciones que caducan al mes | Tecnología | EL PAÍS
https://elpais.com/tecnologia/2024-07-01/el-gobierno-presenta-el-diseno-su-app-antiporno-que-obligara-a-los-adultos-a-tramitar-acreditaciones-que-caducan-al-mes.html#

Spain introduces porn passport to stop kids from watching smut – POLITICO
https://www.politico.eu/article/spain-builds-porn-passport-to-stop-kids-watching-smut/

スペイン政府が2024年の夏からの導入を目指す「Cartera Digital Beta」は、インターネットプラットフォームがアダルトコンテンツの視聴者に対し18歳以上であるかどうかを確認することができるアプリです。

Cartera Digital Betaでは、政府が発行する電子IDカードなどの情報を登録して年齢確認を実施します。認証されると、有効期限1カ月の「ポルノクレジット」が30個生成され、このクレジットを利用することでアダルトコンテンツにアクセスできるようになります。なお、ポルノクレジットが不足した場合でも追加のクレジット付与をリクエストできるとのこと。

Cartera Digital Betaは一部のユーザーから「複雑すぎる」として批判が寄せられていますが、スペイン政府は「クレジットベースのモデルは、一般的な年齢確認アプリよりもプライバシーに配慮しており、ユーザーのオンライン活動を追跡することが困難になるという利点があります」と主張しました。

なお、デジタル変革・公共サービス省のガバナンス局長であるカルメン・カバニラス氏によると、Cartera Digital Betaの利用はあくまで任意とのこと。EUでは、2027年10月から未成年者のアダルトコンテンツへのアクセスを阻止することをウェブサイトに義務付ける法律が施行される予定で、今回のCartera Digital Beta導入はその施行に向けた先駆的な取り組みと位置づけられています。

海外メディアのPoliticoは「最終的に、Cartera Digital BetaはEU独自のデジタルIDシステム『eIDAS2.0』やウォレットアプリなどに置き換えられる可能性があります」と推測しています。

デジタル変革・公共サービス省のホセ・ルイス・エスクリバ大臣は「このようなソリューションは技術的に複雑で、行政は一般家庭やデジタル世界の全ての関係者と協力して開発に取り組む必要があります。私たちのソリューションが全ての人から最大限の支持を得られることを願っています」と語りました。

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