NVIDIA製GPU「RTX 4080 SUPER」の海外レビューまとめ、RTX 4080と比べてゲーミング性能や高負荷時の動作はどう変化したのか?
2024年1月31日にNVIDIAのデスクトップPC向けGPU「RTX 4080 SUPER」が発売され、すでにRTX 4080 SUPERを入手した海外メディアがそのベンチマーク結果や使用感を報告しています。
Nvidia GeForce RTX 4080 Super review: Slightly faster than the 4080, but $200 cheaper | Tom's Hardware
https://www.tomshardware.com/pc-components/gpus/nvidia-geforce-rtx-4080-super-review
Nvidia RTX 4080 Super review: All you need to know is that it’s cheaper than a 4080 | Ars Technica
https://arstechnica.com/gadgets/2024/01/nvidia-rtx-4080-super-review-all-you-need-to-know-is-that-its-cheaper-than-a-4080/
GeForce RTX 4080 SUPER Review: Chasing RTX 4090, For Under $1K - Page 2 | HotHardware
https://hothardware.com/reviews/nvidia-geforce-rtx-4080-super-review?page=2
RTX 4080 SUPERは、2024年1月9日に発表されたNVIDIA製のデスクトップPC向けGPUです。RTX 4080 SUPERは前モデルの「RTX 4080」から200ドル(約2万9000円)の値下げが行われた一方で、専用のAI Tensorコアを搭載することで、ゲームやアプリ、AIタスクの処理性能が強化されているとのこと。
NVIDIAが性能を向上しつつ値下げしたGPU「RTX 4080 SUPER」「RTX 4070 Ti SUPER」「RTX 4070 SUPER」を発表 - GIGAZINE
RTX 4080 SUPERとRTX 4080、RTX 4090、RTX 4070 Ti SUPER、RTX 4070 SUPERのスペックを比較した表が以下。
RTX 4080 SUPER | RTX 4080 | RTX 4090 | RTX 4070 Ti SUPER | RTX 4070 SUPER | |
CUDAコア数 | 1万240 | 9728 | 1万6384 | 8448 | 7168 |
ブーストクロック | 2550MHz | 2505MHz | 2520MHz | 2610MHz | 2475MHz |
メモリ帯域幅 | 256bit | 256bit | 384bit | 256bit | 192bit |
メモリクロック | 1437MHz | 1400MHz | 1313MHz | 1313MHz | 1313MHz |
メモリサイズ | 16GB | 16GB | 24GB | 16GB | 12GB |
消費電力 | 320W | 320W | 450W | 285W | 220W |
ArsTechnicaがベンチマークソフト「3DMark」を実行した結果が以下の画像です。RTX 4080 SUPERが前モデルのRTX 4080の性能よりもわずかながら上回っていることが確認できます。一方で上位モデルであるRTX 4090の性能には及ばないことも報告されています。
Tom's Hardwareは各種GPUでさまざまなゲームをプレイした際の平均フレームレート(fps)を比較しています。以下の画像は「ファークライ6」を4K・ウルトラ設定で動作させた結果です。実際にゲームをプレイした際のフレームレートにおいてもRTX 4080 SUPERがRTX 4080を上回っています。
以下は「サイバーパンク2077」を4K・レイトレーシングをオンにした設定でプレイした時のフレームレートです。平均フレームレート、1% LowともにRTX 4080 SUPERがRTX 4080よりも良いスコアを出しています。
AIテストにおいても同様の結果が報告されています。画像生成AIのStable Diffusionを用いて768×768ピクセルの画像を1分間に生成できる枚数は、RTX 4080の20.320枚に対し、RTX 4080 SUPERは20.670枚でした。
512×512ピクセルの画像でもテストを行った結果、RTX 4080は1分間に51.551枚を生成可能だったのに対し、RTX 4080 SUPERは54.753枚の生成が可能でした。
Hot Hardwareは、3Dモデリングツールの「Blender v4」のベンチマークテストを行いました。その結果、レンダリングを行った「monster」「junkshop」「classroom」において、RTX 4080 SUPERがRTX 4080よりも良いスコアを残しました。
一方でRTX 4080 SUPERは性能の向上に伴って発熱や発生する音が多少増大したことが報告されています。Tom's Hardwareによると、サイバーパンク2077など、15種類のゲームを4K設定で起動した際の平均温度はRTX 4080が59.6度だったのに対し、のに対し、RTX 4080 SUPERは平均62.3度でした。
また、動作するGPUから10cm離れた位置で測定を行った結果、RTX 4080の騒音レベルは42.6デシベルだったのに対し、RTX 4080 SUPERは43.9デシベルでした。
しかし、ファンの回転速度を75%に固定した場合、RTX 4080の騒音レベルは57.4デシベル、RTX 4080 SUPERは56.3デシベルと、両GPUでの結果が肉薄していることが報告されています。
「RTX 4080 SUPERとRTX 4080、どちらを購入すべきか」という問題について、さまざまなメディアが「RTX 4080 SUPERはRTX 4080から性能が向上しつつも、RTX 4080から200ドルも値下げされているため魅力的」との見解を示しています。一方で、「性能の向上幅が小さい」「大型のGPUであるため、PCケースのサイズによっては収まらない可能性がある」との指摘も散見されました。
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