メモ

アメリカ軍が約5300万円のミサイルで撃墜した未確認空中物体がわずか1600円の気象観測用気球だった可能性が報じられる


2023年2月4日にアメリカ本土上空に出現した中国の偵察気球をアメリカ軍が撃墜して以降、アメリカ軍は複数の未確認空中物体の撃墜を行なったことを発表しています。撃墜された未確認空中物体の中に、アマチュア無線の愛好家グループが打ち上げた気象観測用気球が含まれていた可能性が指摘されています。

Pentagon Declines To Answer If It Shot Down $12 Balloon With $400,000 Missile | ZeroHedge
https://www.zerohedge.com/political/pentagon-declines-answer-if-it-shot-down-12-balloon-400000-missile

The US Air Force may have shot down an Amateur Radio Pico Balloon over Canada
https://www.rtl-sdr.com/the-us-airforce-may-have-shot-down-an-amateur-radio-pico-balloon-over-canada/

アメリカ・イリノイ州を拠点に活動する「北部イリノイ・ボトルキャップ・バルーン・ブリッジ(NIBBB)」は2023年2月15日に「K9YO-15」と名付けられた気象観測用気球がアメリカ・アラスカ州で行方不明になったことを報告しました。

NIBBBによると、K9YO-15は2月11日午前12時48分を最後にアラスカ沖の高度約3万9000フィート(約1万2000m)で通信が途絶したとのこと。K9YO-15は2022年10月10日にイリノイ州から打ち上げられ、打ち上げから約123日目の出来事でした。


K9YO-15は気象パターンを測定するために使用され、追跡装置が備えられた金属製の気球です。以下の画像はK9YO-15と同様の気象観測用気球です。


アメリカ国防総省の北アメリカ航空宇宙防衛司令部は2023年2月10日から12日にかけて、北米上空で3つの未確認空中物体を撃墜したことを発表しています。この中に2月11日(日)にカナダ北部の上空約4万フィート(約1万2100m)を浮遊していた小型の物体を撃墜したことが報告されており、NIBBBのK9YO-15はこの物体と一致すると考えられています。


K9YO-15のような小型の気象観測用気球は12ドル(約1600円)という比較的安価で打ち上げることが可能です。この気球に対してアメリカ政府はF-22戦闘機の約40万ドル(約5300万円)のミサイルを用いて撃墜したことが指摘されています。

アメリカ国防総省の広報官は「撃墜したこの物体に対してコメントすることはありません」と述べています。また、NIBBBは「K9YO-15のような気象観測用気球が数日間通信を途絶することは珍しいことではありません。気球の残骸が回収されるまで、アメリカ軍が我々の気球を撃墜したことは確認できません」と述べています。

なお、アラスカ沖上空でアメリカ軍が撃墜した未確認空中物体は、空撮画像やセンサー、スキャナーなどを用いた捜索を行なった結果発見には至らず、2023年2月17日に捜索が打ち切られたことが報じられています。

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in メモ, Posted by log1r_ut

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