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Microsoftが画像生成AI「DALL-E 2」を新アプリのMicrosoft Designerや検索エンジンのBingに統合すると発表


Microsoftが2022年10月12日に開催したSurface新製品発表イベントで、Microsoft 365の新アプリである「Microsoft Designer」、そして検索エンジンのBingに追加される「Image Creator」機能を発表しました。このMicrosoft DesignerとBingのImage Creatorには、OpenAIの画像生成AI「DALL-E 2」が組み込まれることも明らかとなりました。

New tools from Microsoft 365, Edge, and Bing | Microsoft 365 Blog
https://www.microsoft.com/en-us/microsoft-365/blog/2022/10/12/new-tools-from-microsoft-365-edge-and-bing-bridge-the-gap-between-productivity-and-creativity/

From Hot Wheels to handling content: How brands are using Microsoft AI to be more productive and imaginative - The AI Blog
https://blogs.microsoft.com/ai/from-hot-wheels-to-handling-content-how-brands-are-using-microsoft-ai-to-be-more-productive-and-imaginative/

Microsoft DesignerはMicrosoftのOfficeにアクセスできるサブスクリプションサービス「Microsoft 365」向けのグラフィックデザインアプリです。どんなアプリなのかは以下のムービーを見るとわかります。

Microsoft Designer Sizzle - YouTube


アプリ上で生成したい画像のコンセプトを文字で入力すると、DALL-E 2が生成してくれます。Microsoft Designerではお絵描きソフトで絵を描く必要がなく、ゼロからイメージだけで作りたい作品を作り出すことが可能になります。


そして生成した画像を使って、カードやポスターを作ることができます。


デザインはAIによって調整され、「Design Idea」機能を使えばデザイン内のコンテンツが一瞬で統一されるとのこと。作成したカードやポスター、画像をそのままSNSに投稿することも可能。


Microsoft Designerはプレゼンテーション用アプリのPowerPointから生まれたとのこと。Microsoft Designerは以下のリンク先でメールアドレスを登録することで、無料のウェブプレビュー版を使うことが可能。ウェブプレビュー版は記事作成時点だと機能が制限されていますが、制限は少しずつ解除されていくそうです。また、将来的には無料アプリが正式リリースされるほか、Microsoft 365の個人会員とファミリー会員はより多機能なプレミアム版も使えるようになる予定です。

Microsoft Designer - Stunning designs in a flash
https://designer.microsoft.com/

また、このMicrosoft DesignerはウェブブラウザのMicrosoft Edgeにも統合される予定。誰でも簡単にDALL-E 2による画像生成をブラウザから使えるようになるそうです。

さらに、Microsoftが提供する検索エンジンのBingに、入力した文字列からDALL-E 2で画像を生成する新機能「Image Creator」を追加することも発表されました。欲しい画像がある時に検索エンジンにキーワードを入力して画像を探しても、しっくりくる画像を見つけられないことはよくあります。そんな時にImage Creatorを使うことで、存在しない画像を作成することができるとMicrosoftは述べています。


Image Creatorについては、Microsoftは「機能の展開に慎重なアプローチを採っています」と述べています。Image Creatorはまもなく一部の地域で限定プレビューが開始され、この限定プレビューからフィードバックを収集してAIを学習させ、エクスペリエンスを改善するとのこと。

また、Microsoftによると、Microsoft DesignerやImage Creatorで使われるDALL-E 2はモデルのトレーニングに使用されるデータセットから露骨な性的および暴力的なコンテンツが削除され、コンテンツ ポリシーに違反する画像の生成を制限するフィルターが展開されるとのこと。


Microsoftは「DALL-E 2のような初期のテクノロジーは新しいものだと認識することが重要であり、今後も進化と改善が続くと予想しています。私たちは真面目に責任を持ってAIにコミットしています。DALL-E 2がMicrosoft DesignerとImage Creatorで不適切な結果を出さないように、DALL-E 2を開発したパートナーであるOpenAIと協力して必要な対策を講じ、アプローチを進化させていきます」と述べています。

なお、Microsoftは2021年9月に買収したオンライン動画編集サービス「Clipchamp」をMicrosoft 365に加えるほか、Windows 11およびオンラインのビデオ編集アプリとして正式に公開すると発表。さらにデザイン・クリエイト系のアプリをまとめたウェブサイト「Microsoft Create」を公開しています。

Microsoft Create
https://create.microsoft.com/en-us

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in ソフトウェア,   ネットサービス,   ウェブアプリ, Posted by log1i_yk

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