Twitterのパラグ・アグラワルCEOが元セキュリティ責任者の内部告発を「矛盾と不正確さに満ちたウソ」と否定

元Twitter社員のピーター・ザトコ氏が「Twitterはセキュリティの脆弱(ぜいじゃく)性を隠蔽していた」と内部告発を行った件について、Twitterのパラグ・アグラワルCEOが社内メールで内部告発を「矛盾と不正確さに満ちていて、重要な文脈を無視した虚偽の内容だ」と強く否定していたことが報じられています。

Read Twitter (TWTR) CEO Agrawal’s Email to Staff on Whistleblower Peiter Zatko - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-08-23/read-twitter-ceo-agrawal-s-email-to-staff-about-whistle-blower

Analysis: The most jaw-dropping claims laid out by the Twitter whistleblower - CNN
https://edition.cnn.com/2022/08/23/business/nightcap-twitter-whistleblower-inflation-weddings/index.html

元Twitterのセキュリティ責任者であるザトコ氏は、Twitterの公表するセキュリティ対策は虚偽であり、実際は古くて脆弱なソフトウェアを使い続けてセキュリティリスクを抱えていたという内部告発状を公開しました。

元Twitter幹部がずさんなセキュリティ体制でTwitterを内部告発、イーロン・マスク氏の援護射撃となるか - GIGAZINE

ザトコ氏は同時に、アグラワルCEOが2022年5月17日にTwitter上でスパムボットについて「Twitterでは、可能な限り多くのスパムを検出して削除することが強く奨励されている」と語った以下のスレッドについて、「アグラワルCEOはウソをついている」と指摘しています。

こうした内部告発についてアグラワルCEOがTwitter社員に送信したメール内容を、CNNのドニー・オサリバン氏がTwitter上で公開しました。

アグラワルCEOは、内部告発者であるザトコ氏を「非効率的なリーダーシップと業績不振によって2022年1月に解雇された元Twitter幹部」と紹介。さらに、ザトコ氏による内部告発を報じる記事について調査中であるとしながらも、「矛盾と不正確さに満ちていて、重要な文脈を無視した虚偽の内容」と評しており、「ザトコ氏はTwitterで働いていた時は多くの場面で責任を果たしていましたが、解雇から6カ月以上も経った今は不正確な表現をしているのですから、記事を読んでイライラし、混乱するのもわかります」と述べています。

また、Twitterの広報担当者もCNNの取材に対して「ザトコ氏の内部告発は矛盾と不正確さに満ちていて、重要な文脈を無視した虚偽の内容です」と、アグラワルCEOが社員に送ったメールと同じ文面で内部告発の内容を否定しています。さらに広報担当者は、「ザトコ氏の主張と都合の良すぎるタイミングは世間の注目を集めて、Twitterやそのユーザー、株主に危害を与えることを意図しているようです。セキュリティとプライバシーはTwitterにとって長年の優先事項であり、今後もそうあり続けることでしょう」とコメントしました。

ただし、アグラワルCEOはザトコ氏が告発した内容の具体的にどの部分が虚偽であるかについて、記事作成時点では明らかにしていません。