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Twitterの元従業員が賄賂を受け取りサウジ政府に個人情報を流したとして有罪判決を受ける


Twitterの元従業員が、サウジアラビア政府に批判的なTwitterユーザーのデータを政府に渡したとして、サンフランシスコ連邦裁判所から有罪判決を受けました。

Former Twitter Employee Convicted of Spying for Saudi Arabia - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-08-09/former-twitter-employee-is-convicted-of-spying-for-saudi-arabia

Ex-Twitter employee Ahmad Abouammo convicted of spying for Saudi Arabia
https://nypost.com/2022/08/09/ex-twitter-employee-ahmad-abouammo-convicted-of-spying-for-saudi-arabia/

Ex-Twitter employee convicted of spying for Saudi Arabia - The Verge
https://www.theverge.com/2022/8/9/23298841/former-twitter-employee-convicted-spying-saudi-arabia

伝えられるところによると、Twitterで中東地域のメディアパートナーシップマネージャーを務めていたアメリカ人従業員のAhmad Abouammoは、サウジアラビア人エンジニアであるAli AlzabarahとともにTwitterの機密データに不正にアクセスしていたとして、2019年に起訴されたとのこと。


AbouammoらがTwitterの従業員としての立場を利用してアクセスしていた情報は、サウジ政府がTwitterに開示を求めていた33人を含む6000人以上のTwitterユーザーの電子メールアドレス・電話番号・IPアドレスなどです。Abouammoは、これらのサウジ政府に批判的なTwitterユーザーのデータを当局者に横流しし、その見返りに高級時計と30万ドル(約4050万円)を受け取りました。

Abouammoが情報を流したサウジ政府の当局者は、サウジアラビアの王太子であるムハンマド・ビン・サルマン皇太子の補佐官とされています。サルマン皇太子は日本のゲーム会社であるSNKの株式の96%を保有していることが判明して話題となるなど、アニメやゲームに理解のある姿勢で知られていますが、反体制派のジャーナリストであるジャマル・カショギ氏の暗殺に関与しているとして非難されるなど、人権の観点から問題の多い独裁者としての側面もあります。

法廷でAbouammoは、自分はTwitterの従業員としての仕事をしていただけだと主張し、ユーザーデータの保護が不十分だとしてTwitterを非難しました。しかし、サンフランシスコ連邦裁判所の陪審員は2022年8月9日に、Abouammoに対してサウジアラビアの代理人としての行動、マネー ロンダリング、電信詐欺の共謀、記録の改ざんなどの罪で有罪判決を言い渡しました。これにより、Abouammoは10~20年の禁錮刑に処されるとのことです。


Abouammoが有罪判決を受けた後も、FBIは引き続きAbouammoと共謀したサウジアラビア人のAlzabarahや、サウジ王室とつながっているとして訴状の中で言及されているサウジアラビア人のAhmed Al-Mutairiを指名手配しています。

複数のメディアがTwitterにこの件に関する問い合わせを行いましたが、同社はコメントの要請に応じませんでした。

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in ネットサービス, Posted by log1l_ks

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