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ソフトバンクの孫正義ファンドでタッグを組むサウジ皇太子が暗殺命令か、実行部隊を捉えた監視カメラのムービーも


ソフトバンクの孫正義氏が計画するビジョン・ファンドに多額の出資を行っている、サウジアラビアの政府系ファンドで会長を務めるムハンマド・ビン・サルマーン皇太子が、サウジアラビア政府を批判しアメリカに亡命していたサウジアラビア人記者のJamal Khashoggi(ジャマル・カショギ)氏を暗殺するよう命令したと報じられています。

Turks tell U.S. officials they have audio and video recordings that support conclusion Khashoggi was killed - The Washington Post
https://www.washingtonpost.com/world/national-security/turks-tell-us-officials-they-have-audio-and-video-recordings-that-support-conclusion-khashoggi-was-killed/2018/10/11/119a119e-cd88-11e8-920f-dd52e1ae4570_story.html?utm_term=.20227b5d6e63

Turkey has recording from Saudi journalist's Apple Watch of his own torture and killing, report says - Turkey - Haaretz.com
https://www.haaretz.com/middle-east-news/turkey/report-saudi-journalist-s-apple-watch-recorded-his-own-torture-and-killing-1.6551980

サウジアラビア人記者のカショギ氏は、サウジアラビアのムハンマド皇太子による2015年イエメン内戦への介入に関する批判的な記事を書いたことでサウジアラビア政府から目をつけられることとなり、2017年9月にアメリカへ亡命していました。アメリカ亡命後はWashington Postでコラムニストとして活躍していたのですが、2018年10月2日に結婚のために必要な書類をトルコのサウジアラビア領事館へ受け取りに行ったところ、消息不明となっています。その後、監視カメラやカショギ氏が装着していたApple Watchが録音していた音声などから、ムハンマド皇太子が差し向けた特殊部隊によりカショギ氏は暗殺されてしまった可能性が高いと報じられています。

サウジアラビア領事館に設置されていた監視カメラは、カショギ氏が領事館を訪れた際の様子を撮影しており、同日にはサウジアラビアからカショギ氏を暗殺するために送られてきたと思われる特殊部隊の様子も複数の箇所で監視カメラにより撮影されています。それらをまとめた映像をThe Guardianが公開しており、以下から見ることが可能です。なお、カショギ氏は10月2日以前にサウジアラビア領事館を訪れていたそうですが、「10月2日にもう一度来るように」と言われたそうで、訪問日時を指定されたことに身の危険を感じ、婚約相手のトルコ人女性に自分が出てこなかった場合は捜査当局に通報するように伝えていたそうです。

Jamal Khashoggi: CCTV shows alleged Saudi hit squad's movements - YouTube


以下の飛行機は、カショギ氏を暗殺するためにサウジアラビアからトルコまで派遣された部隊が乗っていたものと推測されています。


ここから降りてきた以下の白いシルエットが暗殺部隊のメンバーであると考えられています。監視カメラの映像には「2018年10月2日3時35分」と記されています。なお、トルコ当局によると、サウジアラビアから派遣された暗殺部隊のメンバーは15人だったそうです。


この飛行機でやってきた6人の男性がトルコのホテルを9時40~55分頃に出発。


結婚のための書類を受け取るため、カショギ氏は2018年10月2日13時14分頃にサウジアラビア領事館を訪れます。


その約2時間後、領事館の側に停められていた黒塗りのバンが走り去る様子が監視カメラに映っていた模様。


黒塗りのバンはトルコのサウジアラビア領事館で総領事を務める人物の住宅に到着し……


ガレージへと入っていったそうです。


カショギ氏の婚約相手である女性はサウジアラビア領事館の周辺でカショギ氏が戻ってくることを待っていたようで、監視カメラにその様子が映っています。時刻は17時33分となっており、4時間以上も領事館の外でカショギ氏を待ち続けていたことがわかります。


その後、カショギ氏を暗殺するために送りこまれたと思われる部隊の隊員は、ホテルから空港へと立ち去っています。


トルコの捜査当局がアメリカ政府に送ったとされる「カショギ氏が殺害されたことを証明する音声と動画」によると、サウジアラビアの暗殺部隊がサウジアラビア領事館へやって来たカショギ氏を拘束し、体をバラバラに解体して領事館から運び出したとのこと。つまり、監視カメラの映像に映っていた黒塗りのバンが、カショギ氏の遺体を運んだものと思われます。

また、捜査当局が入手した録音音声はサウジアラビアの部隊がカショギ氏暗殺に携わった決定的な証拠になるとされており、関係者のひとりは「領事館内で録音された音声は、カショギ氏の身に何が起きたかを明確に示しています。録音音声ではカショギ氏の声とアラビア語を話す男性の声を聞くことができます。また、カショギ氏がどのように尋問され、拷問され、殺害されたかも聞くことができます」と語っています。

この決定的な証拠となりうる録音音声は、一部ではカショギ氏が腕につけていたApple Watchで録音されたものとされています。トルコの地元紙によると、「トルコ当局がカショギ氏のiPhoneとiCloudアカウント内のデータから音声データを復元した」とのことです。しかし、海外メディアのTechCrunchは、カショギ氏が装着していたとされるApple Watch Series 3はトルコではセルラー通信をサポートしていないため、領事館内のカショギ氏のApple Watchが外部にデータを送信した可能性は低いとしています。


それでは決定的な証拠となる録音音声はどこで録音されたものなのでしょうか。トルコ当局の関係者によると、トルコは外資系企業を偵察するためにあらゆる場所に盗聴用のマイクを仕込んでおり、それが音声を録音することに成功したものの、盗聴システムの存在を明るみにすることはできないため、Apple Watchが録音したものとしているのではと推測しています。

サウジアラビア側はカショギ氏の失踪との関連性を否定しており、同氏は領事館を立ち去り婚約者と会わずに姿を消したと説明していますが、領事館から立ち去る瞬間の監視カメラ映像などは提出していません。その理由について領事館は、カショギ氏の訪問日に監視カメラが作動していなかった、と説明しています。また、サウジアラビアの国営ニュースは、トルコへやってきた15人の暗殺部隊と思われる人物たちを、「観光客」と説明していますが、こちらもその主張を裏付けるような情報は公開していないそうです。

なお、トルコの治安当局は地元の新聞にカショギ氏暗殺事件について多くの情報を語っており、トルコ政府はサウジアラビア側にカショギ氏の身に一体何が起きたのかを説明するよう圧力をかけているとのこと。また、アメリカのトランプ大統領もトルコ政府およびサウジアラビア政府と協力し、事件の解明を急ぐとしています。なお、アメリカ議会はトランプ政権に対してアメリカとサウジアラビアが結んだ1100億ドル(約12兆円)相当の軍事関連契約に基づく武器の売却を停止するよう求めていますが、トランプ大統領はその要求を拒否しています。

アメリカ国務省の広報担当であるナアート氏は「我々は現時点では何が起こったのかわかっていません。事件の事実は明らかになっていない」とコメントしており、記事作成時点では遺体が発見されたわけではないため、あくまでもカショギ氏は行方不明という段階。そのため、実際に暗殺が行われたのか、どこかで監禁されているのかなど、その真偽は不明です。しかし、ホワイトハウスやアメリカ情報当局の間では、カショギ氏が既に殺害された可能性が高いとみられており、サウジアラビア側の責任を追及する構えとのことです。

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in 動画, Posted by logu_ii