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Instagramがユーザーの猛反対を受けてショートムービー強化の更新を撤回へ、一方でザッカーバーグCEOは「InstagramとFacebookに表示されるおすすめは2倍に」


Metaの2022年第2四半期(4~6月)決算発表内で、マーク・ザッカーバーグCEOが「InstagramとFacebookに表示されるおすすめは2倍に増えるだろう」という予測も発表しました。写真共有SNSであるInstagramでも、ショートムービー機能のReelsをメインとする方針転換が発表され、おすすめがフィード内により表示されるようになることが発表されましたが、ユーザーから猛反対の声が上がったため、Instagramが方針転換をいったん白紙化することを、Instagramのアダム・モセリ社長が発表しました。

Meta - Meta Reports Second Quarter 2022 Results
https://investor.fb.com/investor-news/press-release-details/2022/Meta-Reports-Second-Quarter-2022-Results/default.aspx

Meta to double the dose of force-fed filler on Instagram, Facebook in 2023 [Updated] | Ars Technica
https://arstechnica.com/tech-policy/2022/07/meta-to-double-the-dose-of-force-fed-filler-on-instagram-facebook-in-2023/

Instagram walks back TikTok-style changes — Adam Mosseri explains why - The Verge
https://www.theverge.com/2022/7/28/23282682/instagram-rollback-tiktok-feed-recommendations-interview-adam-mosseri

Instagramを運営するMetaは2022年7月27日付けで、2022年第2四半期決算報告を発表しています。決算発表によると、Metaの売上高は288億2200万ドル(約3兆8800億円)で、営業利益は83億5800万ドル(約1兆1200億円)、当期純利益は66億8700万ドル(約9000億円)でした。前年同期比は売上高がマイナス1%、営業利益がマイナス32%、当期純利益がマイナス36%と、Metaは上場以来初となる減収を報告しています。

さらに決算報告によれば、Facebookの日間アクティブユーザー数(DAU)は2022年6月時点で平均19億7000万人で、前年比で3%増。月間アクティブユーザー数(MAU)は2022年6月30日時点で29.3億人で、前年比で1%増。広告の表示回数は前年比で15%増加し、広告あたりの平均価格は前年比で14%減少したとのこと。


Metaは(PDFファイル)決算報告の質疑応答で、AIが推奨するReelsをこれまでの2倍以上もフィードに表示させる計画を明らかにしています。記事作成時点ではInstagramやFacebookのフィードの約15%~20%がAIによるおすすめになっているそうですが、将来的にはフィードの約3分の1がおすすめコンテンツになると予測しています。

ザッカーバーグCEOは「私たちのビジネスにおける主な変革の1つは、ソーシャルフィードが主にフォローしているユーザーやアカウントによるものだったのが、次第にクリエイターをフォローしていなくても、全体からでユーザーが興味深いと思うコンテンツをAIがFacebookやInstagram全体からお勧めすることで決まるようになったことです」とコメントしました。


しかし、写真共有SNSとして人気を集めたInstagramがReelsの数を増やすことについてはユーザーから反対の声があがっています。署名サイトのChange.orgでは、「Instagramを再びInstagramに(TikTokになろうとしないで、私たちは友人のキュートな写真が見たいだけ)」という呼びかけに、記事作成時点で23万人近くが賛同を署名しています。

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ユーザーの猛反発を受けて、Instagramのアダム・モセリ社長はIT系ニュースサイトのThe Vergeによるインタビューで、「新しいフィードデザインについて、ユーザーは不満を感じており、使用状況データはあまりよくありませんでした。そのため、私たちは大きな一歩を踏み出して再編成し、どのように前進したいかを理解する必要があるでしょう」とコメント。Instagramはアルゴリズムを改善してアプリ内のおすすめ投稿の数を減らし、試験中だった「ムービーがフルスクリーンで表示される機能」を2022年8月中に段階的に廃止することを明らかにしました。

モセリ社長は「リスクを冒してよかったと思います。たまに失敗しなければ、大きいことや大胆なことを考えることはできません。しかし、私たちは一歩下がって再編成する必要があります。私たちはたくさんのことを学びました。新しいアイデアを取り入れたり一部を巻き戻したりする作業を行う予定です」と語りました。

Instagramの広報担当者は「私たちはフィードに表示されるおすすめの数を一時的に減らして、ユーザーエクスペリエンスを向上させます。アプリの変更が調整となる可能性があることを認識しており、Instagramは世界の変化に応じて進化する必要があると考えていますが、時間をかけて正しく変更を行えるようにしたいのです」とコメントしました。

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in ネットサービス, Posted by log1i_yk

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