新型コロナの影響で中国のiPhone出荷台数が例年よりも大きく落ち込む
JPモルガンのアナリストであるサミック・チャタジー氏が、中国情報通信技術研究院(CAICT)によるスマートフォン販売台数を基に「中国におけるiPhoneの出荷台数が例年よりも落ち込んでいる」と発表しました。
iPhone impacted by April smartphone sales downturn in China, data suggests | AppleInsider
https://appleinsider.com/articles/22/05/26/iphone-impacted-by-april-smartphone-sales-downturn-in-china-data-suggests
In China, Apple iPhone saw "below-seasonal" shipments in April 2022
https://www.ithinkdiff.com/apple-iphone-below-seasonal-shipment-april/
CAICTの発表したデータによると、中国の2022年4月におけるスマートフォン出荷台数は、前年同月比34%減の1770万台だったとのこと。また、2022年1月~4月については、海外出荷台数が前年同期比30%減の約8600万台だったそうです。
中国における2022年4月のスマートフォン出荷台数のうち、iPhoneは約140万台でした。これは過去同月の平均海外出荷台数である310万台を大きく下回っています。また、例年であれば4月の出荷台数は前月比でおよそ1%の増加を見せるそうですが、2022年4月の出荷台数は前月比で26%減となりました。
Appleは2022年4月に中国で再び新型コロナウイルス感染が拡大していることを受けて、「2022年第2四半期(4月~6月)の売上高が予想よりも80億ドル(約1兆円)も低い可能性がある」と警告していました。
香港に拠点を置くTF International Securitiesのサプライチェーンアナリストであるミンチー・クオ氏は、「Xiaomi、Oppo、vivoなど一部の企業は最も苦しめられることになるでしょう。また、Appleの製品の中で特に安価なiPhone SEの販売が打撃を受ける可能性があります」と述べています。
また、中国のスマートフォンメーカーであるXiaomiは、2022年1月~3月のスマートフォンの売上が前年同期比で11%減少したと発表。その理由として「中国政府が新型コロナウイルスの厳しい対策を実施したことによる物流難と部品不足、店舗の閉鎖」を挙げています。
クオ氏はXiaomiやOppoなどの中国の大手スマートフォンメーカーの2022年における出荷台数が、業界予測から約2億7000万台も削減されるだろうとみています。
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