メモ

「Oculus」の売上がXboxを上回ったという報告

by Maximilian Prandstätter

2021年は、Facebookが「Meta」へと社名変更を行ってメタバースへの取り組みを強化することを発表するなど、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)分野の今後の成長が期待された年でした。そんな2021年に、MetaのVRブランド「Oculus」関連の売上がMicrosoftのゲーム機ブランド「Xbox」を上回ったと、データサイエンティストのジャック・ソスロー氏が報告しています。

2021 was the year of VR, and I have one stat to show you why:

This year, Oculus has sold more headsets than Microsoft did Xboxs.

This marks the beginning of ARVR's predominance.

A thread on ARVRs growth, use-cases, and future below: pic.twitter.com/tQVlWMerp6

— Jack Soslow (@JackSoslow)


ソスロー氏はビデオゲーム機などの売上げ情報を記録しているVGChartzの情報を引用し、2021年におけるMetaのVRブランド「Oculus」の売上げが、Microsoftのゲーム機ブランド「Xbox」の製品の売上を上回ったと報告しています。このことからソスロー氏は2021年を「VRの年」と呼称し、「VRやARの優位性の始まりを示しています」と述べています。


2021年7月、Facebookの決算報告から、同社の収益が前年同期比56%増と2016年以来の高成長を遂げたことが明らかになりました。そしてFacebookは「デジタル空間で人々が一緒に過ごせる仮想環境」の構築を目指していることを示し、マーク・ザッカーバーグCEOから「今後数年間で、人々は当社をソーシャルメディア企業ではなくメタバースの会社だと見なすようになることでしょう」と述べるなど、今後のVRデバイスの展望を語っていました。

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その後10月にFacebookは社名をMetaへと変更。メタバース構想を主力事業とし、「今後10年でVRデバイスがコンピューターよりも優れたデバイスになる」というビジョンを見据えた上で、テクノロジーの発展やビジネスの構築を行っていくことがザッカーバーグCEOから語られました。会社がメタバース企業へ移行することについて、幹部らは「メタバースではさらに多くのことができるようになります」と話しており、これまで存在したさまざまなサービス・ゲーム・コンテンツをVR上でさまざまな人と一緒に体験できる点が優れているなどという意見を持っているとのこと。

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Metaは2014年に没入型3Dヘッドアップディスプレイ「Oculus Rift」を開発するOculusの買収を行い、2016年には初の一般消費者向けVRヘッドセットである「Oculus Rift」を発売。単体動作可能なVRヘッドセット「Oculus Go」を2017年に、その後継機である「Oculus Quest」を2018年に発表し、さらに2020年にはOculus Questをパワーアップさせた「Oculus Quest 2」を発表し、VRデバイスの開発や普及に尽力してきました。Oculus Quest 2は部品に問題があるとして一時大量のリコールが行われたものの、順調に売上を伸ばしているとのことです。また、Oculusの買収に際してテクノロジー企業のTotal Recall Technologiesが「Oculusが当社にRiftを提供するはずだった」と訴えた裁判は、2021年10月にFacebook側の勝訴で幕を下ろしています


ソフトウェア面に関しても、Facebookは2019年にユーザー自身が作り上げた世界で気ままに遊ぶことができるVRワールド「Facebook Horizon」のベータ版を発表するなど、複数の分野からの事業展開姿勢を見せています。Oculus Questを利用して世界に入り込むことができるこのサービスは2021年10月に「Horizon Worlds」と名前を変え、同年12月、アメリカとカナダの18歳以上のユーザー向けに無料で公開されました

このHorizon Worldsに関しては、Metaのメタバース事業を主導するアンドリュー・ボスワース氏が「会社全体をメタバース化したいという考えが生まれたときに、自社製品を持たなければいけないという必要に迫られたため生まれたもの」と話していました。同じ目的で開発された「Horizon Workrooms」や「Horizon Home」なども展開し、既存のアプリケーションやサービスをメタバースへ移行する仕組みを構築することへの展望や、メタバース内でさまざまなサービスが生まれるという考えも社内で挙げられているとのこと。

ザッカーバーグCEOはVRだけでなく、スマートグラスなどのARデバイスでコミュニケーションを撮ることで「地球温暖化を抑制するようになる」という将来的なビジョンを見据えていると話し、AR産業がますます重要性を帯びるようになるという見解を述べています。OculusシリーズでVR機器業界をリードしているMetaですが、ザッカーバーグCEOは現実の視界にデジタルな情報を付加するARこそが将来を形作るものだと位置づけているとのことで、AR産業の発展を目指すべく、Metaはサングラスブランド「レイバン」を抱える世界最大の眼鏡メーカーであるルックスオティカと提携してARスマートグラスを開発していることも伝えられています

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in Posted by log1p_kr

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