ユーラシア大陸最古のアクセサリーは「マンモスの牙」で作られていた可能性
中央ヨーロッパの国・ポーランドから、マンモスの牙で作られたペンダントが発見されました。このペンダントはおよそ4万1500年前に作られたものとみられ、ユーラシア大陸で発見されたアクセサリーの中では最古級のものである可能性が指摘されています。
Is this mammoth-ivory pendant Eurasia's oldest surviving jewellery?
https://doi.org/10.1038/d41586-021-03534-y
ペンダントはポーランド南部のスタジニア洞窟で発見されました。このペンダントには1つの小さな穴があり、不規則なカーブを描くように付けられた50個ほどのくぼみが確認できるとのこと。発見した考古学者のローラ・バーゼル氏らはこのくぼみについて、月の満ち欠けや動物を殺した数などをカウントしたものであると考察しています。
放射性炭素年代測定の結果、ペンダントはおよそ4万1500年前のものと確認されました。バーゼル氏らが他の地域で見つかったアクセサリー類と比較したところ、今回見つかったアクセサリーが他のものよりも2000年古いものであることが分かったとのこと。
今回、このアクセサリーの他にも馬の骨から作られた千枚通しなどの遺物が発見されているとのこと。バーゼル氏は「遺物を作った人は皆はっきりとした意思を持っていました。遺物の性質から、作成者の意思についての興味深い洞察が得られます」と述べました。
by JerzyOpioła
調査に参加しなかった考古学者のマーティン・ポール氏は「非常に重要な発見で興味をそそるものの、スタジニア洞窟がこの種のアクセサリーの起源であるとは思えません。同様のアクセサリーがヨーロッパ全体で独立して出現したのだという仮説を支持します。中東欧でのさらなる調査により、アクセサリーについてのより深い洞察が明らかになるでしょう」と述べました。
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