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Epic Gamesが「一度ゲームを購入すれば複数のプラットフォームでゲームがプレイできるようになるシステム」の開発に取り組んでいる


ゲームエンジン「Unreal Engine」や人気バトルロイヤルゲーム「フォートナイト」の開発元として知られるEpic Gamesティム・スウィーニーCEOが、一度ゲームを購入すれば複数のプラットフォームでまたがってゲームがプレイできるようになるシステムの開発に取り組んでいると語っています。

Epic's Tim Sweeney Advocates for a Single App Store for Video Games - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/newsletters/2021-11-26/epic-s-tim-sweeney-advocates-for-a-single-app-store-for-video-games

スウィーニーCEOは「1つのプラットフォームでゲームを購入した場合、その他のプラットフォームでもそのゲームを所有できるようにすべき」というアイデアについて、Bloombergに語っています。現在、多くのタイトルがPC版やPlayStation版、Xbox版、Nintendo Switch版など複数のプラットフォームにまたがり販売されていますが、例えばPlayStation版を購入したからといってPC版もプレイできるようになるわけではありません。そのため、一部のゲームメーカーは複数のプラットフォームにまたがって同じタイトルを販売することで、より多くの収益を上げています。しかし、スウィーニーCEOは本来ユーザーはゲームをプレイするためのライセンスを購入しているはずなので、プラットフォーム別に同じタイトルを購入しなければいけないという現状のは「おかしなものである」と指摘。


一方で、ゲームメーカー側からすれば複数のプラットフォームにまたがってゲームをリリースすることで、ひとりのユーザーから複数回にわたって同じタイトルを購入してもらうことができれば、単純に「儲け」につながります。そのため、このような慣習を止めようという企業はいませんでした。

パッケージ版が当たり前だった一昔前とは異なり、記事作成時点ではすべてのゲームプラットフォームがデジタル版の購入に対応しています。そのため、パッケージ版の製造コストが不要となった現代では、一度ゲームを購入すればすべてのプラットフォームで同じゲームがプレイできるようにすべきであるとスウィーニーCEOは主張しています。


スウィーニーCEOは「今世界が本当に必要としているのは、すべてのプラットフォームで機能する単一のゲームストアです」と語り、Epic Gamesは開発者やサービスプロバイダーと協力し、「すべてのデバイスとすべてのプラットフォームでゲームがプレイできるような、1か所でゲームを購入できるシステム」の開発に取り組んでいるとしました。

Bloombergは「スウィーニーCEOはid Softwareの創設者であるジョン・D・カーマック氏や、Valveの共同設立者であるゲイブ・ニューウェル氏と共に、今日のビデオゲーム業界の形成に貢献した最も影響力のある人物です」と、スウィーニーCEOを称賛。Epic GamesのUnreal Engineは同社のタイトルだけでなくGears of WarやBioShockといったさまざまなタイトルにも採用されており、PlayStation 5とも緊密なコラボレーションを行っています。


BloombergはスウィーニーCEOのアイデアを「利己的」としながらも、「プレイヤーとゲームの間の摩擦が少なければ少ないほど、Epic Gamesのような企業が収益化する機会は増える」と理解を示しています。

Epic Gamesの人気タイトルであるフォートナイトは基本プレイ無料で複数のプラットフォーム向けに提供されており、ゲーム内で提供されるスキンやバトルパスといった物の売上で収益化を図るフリーミアム型のゲームです。フォートナイトのような基本プレイ無料のタイトルは増えており、こういったタイトルはたとえ一度ゲームを購入したら複数のプラットフォームで使えるようになったとしても、影響を受けることはありません。

PlayStationなど独自のゲーム機を開発する企業は、自身のプラットフォームを差別化するために、独占タイトルを開発・リリースしています。しかし、スウィーニーCEOの語ったアイデアが形となり、プラットフォーム間の垣根がなくなれば「一度ゲームを購入するだけであらゆるプラットフォームでゲームをプレイできる理想的な環境が期待できる」とBloombergは記しています。

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in ゲーム, Posted by logu_ii

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