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Googleが独占禁止法違反の訴訟に「無益」と真っ向反論


2021年7月7日に、GoogleのPlayストアが反競争的だとして、36の州とコロンビア特別区がGoogleを提訴しました。これに対し、Googleは公式ブログで「無益な訴訟の焼き直しに過ぎない」と反論しました。

A lawsuit that ignores choice on Android and Google Play
https://blog.google/outreach-initiatives/public-policy/lawsuit-ignores-choice-android-and-google-play/

Antitrust complaints target Google's Play Store
https://reclaimthenet.org/antitrust-complaints-target-googles-play-store/

Utah AG Leads Bipartisan Lawsuit against Tech Giant Google - Utah Attorney General
https://attorneygeneral.utah.gov/utah-ag-leads-bipartisan-lawsuit-against-tech-giant-google/

コロンビア特別区の司法長官らは7月7日に、「アプリ開発者がユーザーにリーチするにはPlayストア以外に選択肢がないようにするなど、Googleは反競争的な戦略を用いて競争を妨げた」と指摘し、Playストアで最大30%におよぶ手数料を徴収していることを非難しました。

「GoogleのPlayストアは手数料を取り過ぎ」と36の州とワシントンD.C.から訴えられる - GIGAZINE


訴訟に加わっているユタ州のショーン・レイエス司法長官は、「多くの消費者は、Googleが長きにわたりアプリ内での課金に市場価格をはるかに上回る手数料を上乗せし、Playストアを通じて提供されるアプリ、サービス、それらのアップグレードなどに関するコストが違法に水増しされていたことを知りません。その結果、典型的な消費者は何年にもわたって余計な支出を強いられてきた可能性があります」とコメントしています。

こうした指摘に対し、Googleの公共政策担当シニアディレクターであるウィルソン・ホワイト氏は、「州司法長官のグループが、他より選択肢と開放性に富んだシステムを攻撃する訴訟に踏み切ったのは奇妙なことです。この訴訟は、大手のアプリ開発者であるEpic Gamesが提起したのと同様に、メリットのない訴訟の焼き直しです」と述べて、独占禁止法違反との嫌疑を否定しました。

ホワイト氏は公式ブログでの反論の中で、モバイルアプリ市場にはAndroid以外のプラットフォームがあることを指摘。特にAppleのApp storeはモバイルアプリ市場の売り上げの大部分を占める成功を収めており、アプリ開発者や消費者らはPlayストアが気に入らなければApp storeなどを選ぶことができると述べました。

また、Androidを選んだユーザーでもAmazon AppstoreといったPlayストア以外のプラットフォームからアプリをダウンロードしたり、アプリ開発者などから直接アプリの提供を受けるサイドローディングを行ったりすることができるため、Playストア以外の選択肢がないという批判も的外れだと、ホワイト氏は指摘しています。


ホワイト氏はまた、Playストアを使用している開発者の97%が手数料を支払っておらず、また手数料を支払っている開発者のうち99%は手数料が15%だということを明かした上で、「Playストアで最も収益を上げている0.1%未満の開発者が、一部の取引で30%のサービス料を課せられています。今回の訴訟は、実質的にその0.1%の開発者を代弁するものです」と述べました。


さらに、ホワイト氏は「訴状ではPlayストアの手数料がSamsungのGalaxy Store、Amazon Appstore、Apple App Store、Microsoft Xbox、Sony PlayStation、Nintendo Switchなどのライバル企業の配信サービスと比較してもそれほど高くないことがほとんど言及されていません」と述べて、Playストアの手数料は競合他社のプラットフォームと同程度であることを強調しています。


こうした点から、ホワイト氏は「今回の訴訟は、中小企業の支援や消費者の保護ではなく、Google Playのメリットをお金を払わずに享受したい一握りの大手アプリ開発者を援助するためのものです。このような行為は、小規模な開発者のコストを上昇させ、彼らの技術革新や競争力を妨げ、Androidエコシステム全体のアプリを消費者にとって安全でないものにしてしまう危険性があります」と結論づけました。

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in メモ, Posted by log1l_ks

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