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SpotifyがAppleを独占禁止法違反で訴訟も、AppleはSpotifyこそ音楽業界を破壊するものと強く批判


音楽ストリーミングサービスを提供しているSpotifyが「AppleはApple Musicに対抗する競合他社のサービスを不当に規制している」として、反トラスト法(独占禁止法)違反で欧州委員会にAppleを訴えた件で、Appleが公式にSpotifyの訴訟に対するコメントを発表しました。その中でAppleは「Spotifyの主張は事実と異なる」と述べていますが、SpotifyはこのAppleのコメントに対して強い反発を示しました。

Spotify Responds to Apple’s Response, Calls Company a ‘Monopolist’ – Variety
https://variety.com/2019/music/news/spotify-responds-to-apples-response-over-app-store-flap-calls-company-a-monopolist-1203164353/


Apple says Spotify 'wants all the benefits of a free app without being free'
https://appleinsider.com/articles/19/03/15/apple-says-spotify-wants-all-the-benefits-of-a-free-app-without-being-free


AppleはiOS向けアプリのプラットフォームであるApp Storeで、有料プランへの課金に対して最大30%の手数料が課してます。「Apple税」とも呼ばれるこの手数料のせいで本来の有料プランを値上げせざるを得ず、さらにSiriやHomePod、Apple Watchなどへの開発を申し込んでも非協力的だったとして、Spotifyは「Appleは独占禁止法に違反している」と欧州委員会へ訴えたことを明らかにしました。

Spotifyが「Appleの高すぎる手数料は公正な競争を妨げる」と独占禁止法違反を欧州委員会に訴える - GIGAZINE


これに対して2019年3月14日、Appleは「Spotifyの主張に対して」というタイトルで公式にコメントを発表しました。

Spotifyの主張に対して - Apple (日本)
https://www.apple.com/jp/newsroom/2019/03/addressing-spotifys-claims/


この中でAppleは「当社は、Spotifyのサービスをより多くのデバイスおよびプラットフォームに展開できるように、同社と頻繁に連携しています」と述べ、Spotifyが主張する非協力的な態度を否定しています。また、30%という手数料に対しては「Spotifyが指摘するように、年間購読の初年度についてはレベニューシェア(売上に対するAppleの取り分)は30パーセントですが、この割合は2年後以降は15パーセントに半減されることをSpotifyは言及していません」とコメント。さらに「App Storeのエコシステムが介在しなければ、Spotifyが今日のような事業に成長することはなかったでしょう」と述べていて、Spotifyが手数料を支払う契約は妥当だという姿勢を見せています。

そして、Appleは「Spotifyは何年もApp Storeを通じて自分たちのビジネスを劇的に成長させてきましたが、App Storeのエコシステムから得られる利益(App Storeのユーザから彼らが得る相当な収入を含む)すべてを、自分たちが恩恵を受けてきた市場(App Store)に支払を一切することなく独り占めできないかと考えているのです。同時に、Spotifyがリスナーの好きな音楽を配信しても、それを作ったアーティスト、ミュージシャン、ソングライターに支払われる金銭はきわめて小額であるため、楽曲を提供しているクリエイターたちと裁判にまで至っています」と、App Storeやアーティストへの支払いを渋るSpotifyの態度は音楽業界を破壊するものだと強く批判しました。

by mormondancer

このAppleの回答を受けて、Spotifyの広報担当者はVarietyの取材に対して「独占主義者はいつも『自分たちは何も間違っていない』『競合他社と消費者の利益を最優先している』と主張します」と、Appleの回答を批判。「Appleが市場競争や消費者の利益を損ない、法律に明らかに違反しているため、私たちは欧州委員会に訴状を提出しました。『SpotifyのiOSユーザーはSpotifyの顧客ではなくAppleの顧客である』というAppleの考え方が今回の問題の中心となっています」と回答しています。

SpotifyがAppleを欧州委員会に訴えるのはこれが初めてではなく、2016年2017年にも欧州委員会に訴えています。海外メディアのApple Insiderによると、両者はここ数年比較的良好な関係を築いていましたが、今回の一件で一気に緊張した関係に戻ったとのこと。Varietyは、AppleとSpotifyの全面戦争状態はしばらく続くだろうとみています。

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in ネットサービス, Posted by log1i_yk

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