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Googleが開発中で「最悪」と指摘される新システムが早くも独禁法違反で調査開始


Googleはすでに数々の独禁法違反で提訴されている最中ですが、Googleが構築&テスト中であるCookieレスの広告の仕組み「プライバシーサンドボックス」も、ライバルを排除してGoogleによる広告市場の独占を強化する疑いがあるとして、独占禁止法(反トラスト法)違反で調査され始めたことが判明しました。調査の結果次第では、新たな訴訟が起こる可能性があるとみられています。

Exclusive: Google’s privacy push draws U.S. antitrust scrutiny - sources | Reuters
https://www.reuters.com/article/us-tech-antitrust-google-exclusive-idUKKBN2BA10I


Google's Next-Gen FLoC Ad Tracking Tech Draws U.S. Antitrust Probe | HotHardware
https://hothardware.com/news/google-floc-ad-tracking-antitrust-concerns

Googleは2020年1月に「2年以内にChromeでサードパーティーCookieのサポートを廃止する」と発表してから、サードパーティーCookieに変わるものを利用した新たな広告システムの構築を「プライバシーサンドボックス」という提案の中で行っています。2020年後半に入ってからプライバシーサンドボックスにおける新たな仕組みとして「FLoC」や「Fledge」というAPIの利用が提案されており、実際にテストもスタートしています。

一方で、Googleが考案中の新しい仕組みは「Googleによる広告市場の独占を強化するのではないか」とかねてから懸念されており、電子フロンティア財団はFLoCについて「最悪なものだ」と指摘する文章を公開しています。

Googleが導入予定の「FLoC」は最悪なものだと電子フロンティア財団が指摘 - GIGAZINE


Googleは数々の独占禁止法違反で提訴されていますが、2021年3月17日にはアメリカ・テキサス州のケン・パクストン司法長官がうち1つの訴状を更新し、プライバシーサンドボックスを批判する文言を追加しました。

GoogleによるCookieレスの仕組み「プライバシーサンドボックス」が独占禁止法に違反すると司法長官が指摘 - GIGAZINE


ロイターが伝えるところによると、関係者筋4人の情報から、司法省はCookieに関連するChromeのポリシーが広告・ニュース産業に与える影響について調査を始めていることが判明したとのこと。「Chromeはブラウザ市場の60%を占めており、Googleが自身はCookieや分析ツール、その他ソースといった『抜け穴』を使ってユーザーデータを収集しつつ、ライバルがCookieを使ってユーザー追跡することを不可能にしようとしているのではないか」という点が調査チームの焦点だと関係者筋は述べています。

すでにデジタル広告に関連する十数企業の役員が司法省の調査チームと話しているとのこと。ただし、司法省はこの件に関するコメントを拒否しています。

これまで独禁法違反に関する訴訟の中に、広告技術関連の行動は含まれていませんでしたが、この調査の結果次第では新たな訴訟が起こされるか、あるいはテキサス州の訴訟に内容が追加されるとみられています。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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