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ウェブサービスで最初の1000人のユーザーを獲得するために行うべき8つのこと


ウェブサービスを開発しても、実際にユーザーに手に取ってもらえるようになるまでには時間と努力が必要です。どうすればユーザーが自社サイトを訪れてくれるのか、どうすればユーザーが定着するのかというアドバイスを、データセットを販売する企業「YipitData」の共同創設者兼CEOであるヴィニシウス・ヴァカンティ氏が語っています。

How To Get Your First 1,000 Users | Vinicius Vacanti
http://viniciusvacanti.com/2011/02/08/how-to-get-your-first-1000-users/

ヴァカンティ氏が言うには、1000人程度をウェブサイトに導くことは、一般的に考えられるよりも簡単なことだとのこと。しかし、その1000人を繰り返し訪れてくれるユーザーに変えたり、サイトのアカウントを作成してもらったりするには大変な苦労が必要だとヴァカンティ氏は語っています。ヴァカンティ氏は実際に1000人のユーザーに自分のサイトに接続してもらい、何がユーザーを引きつけるのか、サイトをどう構築すれば良いのかを検証しました。


ウェブサイトの構築でまず重要なことは、すぐさまドメイン名スプラッシュページを用意することです。ドメイン名は後からでも変更できますが、最初から適切なものを選択しておいた方がいいとのこと。ドメイン名を取得したのち、Unbounceなどのサービスを使用して簡単なスプラッシュページを作成します。スプラッシュページの作成にはプログラミングなどの知識は必要ないとのことです。

スプラッシュページの目的はユーザーからメールアドレスを収集することにあります。そのためスプラッシュページにはサイトの概要をユーザーに明確に伝えるような文言を表示し、ユーザーがメールアドレスを送信して初めてサイトのトップページにアクセスできるような構成にするといいとのこと。FacebookTwitterもこのような構成になっています。


送信されたユーザーのメールアドレスはサイトにとって初期のテストユーザーになります。自社製品のプロトタイプが用意できたらこれらのユーザーの一部に早期アクセスを試してもらい、製品が正常に機能するまでテストユーザーを増やしながらテストを繰り返します。ではユーザーをスプラッシュページに誘導するためにはどうすればいいのか、ヴァカンティ氏が実際に行ったことを8つ挙げています。

◆1:メールの署名欄にリンクを追加する
これは当たり前のようでほとんどの人が行っていないものだとのこと。ユーザーにメールを送信する際は、本文最後の署名欄にスプラッシュページへのリンクが必要です。

◆2:全ての自社SNSアカウントのリンクを追加する
FacebookやTwitter、LinkedInなど、自社がアカウントを所有する全てのSNSページへのリンクをスプラッシュページに追加します。


◆3:デモムービーを作成する
製品のプロトタイプが完成していない場合でも、その製品が実際にはどのように動作するのかを示したムービーを作成・公開します。このムービーをスプラッシュページに追加すれば、メールアドレスを送信するユーザーも増える可能性が示されています。オンラインストレージサービスとして名高いDropboxがかつてこの手法をとり、これがニュースサイトに取り上げられた結果、サイトへのアクセスを希望するメールアドレスが10万件を超えたとのことです。


◆4:起業家として振る舞う
技術系のイベントや友人との食事の際に自社製品を売り込むことが大切だとのこと。精神的な苦痛を伴うかもしれませんが、実際にヴァカンティ氏はこの方法によりいくつかのユーザーを獲得したといいます。

◆5:TechCrunchやITメディアに売り込む
起業家たちにとっての権威であるニュースサイト「TechCrunch」を始め、IT系メディアに取り上げてもらうことは多くのユーザーを獲得することにつながります。製品のプロトタイプ、もしくはデモムービーが完成している場合、こういった使途に取り上げられる可能性は高くなります。ヴァカンティ氏は自社の3つの製品についてTechCrunchのニュースフォームから送信したところ、実際に取り上げてもらったことがあるとのこと。

◆6:Hacker Newsに掲載する
製品のプロトタイプを用意し、計算機科学やベンチャー系ニュースを取り扱うソーシャルニュースサイト「Hacker News」に製品を掲載するとさまざまなアドバイスをもらうことができるヴァカンティ氏は述べています。


◆7:Facebook広告とGoogle広告
SNSを利用した広告を出すことは、大きな効果を期待できる手段ですが、高価で活用が難しく、ヴァカンティ氏はうまく利用する事ができなかったとのこと。

◆8:ブログを始める
消費者が抱えている問題を自社製品が解決できるであろう事例のみに焦点を当てたブログの運営は、ユーザーを増やすために効果的な方法。この手法には多くの手間を必要とするため、製品が本当にいいものであり、ユーザーが高く評価するであろうという自信がある場合のみに実行すべきだともヴァカンティ氏は述べています。


ヴァカンティ氏はこれらの手法を実行することで、サイトの常用者となる最初の1000人を獲得できるだろうと述べています。

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in ネットサービス, Posted by log1p_kr

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