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「Appleがインターネットを悪い方に変える」とFacebookが新聞に全面広告を出す


Facebookが、ウォール・ストリート・ジャーナル、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポストといった大手新聞に「Appleがインターネットを悪い方に変える」という内容の全面広告を掲載しました。広告の中でFacebookは、Appleの新しいソフトウェアアップデートによって、これまで無料で得られていたインターネットの情報が無料で得られなくなると人々に警告しました。

Facebook hits back at Apple with second critical newspaper ad - The Verge
https://www.theverge.com/2020/12/17/22180102/facebook-new-newspaper-ad-apple-ios-14-privacy-prompt

Facebook criticizes Apple privacy change in second day of ad blitz
https://www.cnbc.com/2020/12/17/facebook-criticizes-apple-privacy-change-in-second-day-of-ad-blitz-.html

Facebook and Apple are in a fight. Your browsing history is in the middle.
https://www.nbcnews.com/tech/tech-news/facebook-apple-are-fight-your-browsing-history-middle-n1251612

Appleは2021年からiOSのポリシーを大幅に変更し、アプリのユーザーが事前にオプトインで許可しない限り、アプリがユーザーの情報を収集しユーザーの行動を追跡することができないようにすると発表しています。既存のインターネット広告市場では、ユーザーの個人情報に基づき広告が表示されるターゲティング広告が主流ですが、このポリシー変更によってターゲティング広告が困難になるとして、広告業界には衝撃が走りました。売り上げのほとんどが広告によるものであるFacebookにとっても大問題であり、「ポリシー変更によって広告収入が激減する」とパブリッシャーや開発者に警告しました。


そして2021年のポリシー変更に先立ち、Appleはユーザーがアプリをダウンロードする際に、App Storeに「アプリがどんな情報を収集し、ユーザー追跡に利用しているか」と明示する仕様変更を行いました。

Facebookアプリを使う時に収集&追跡されるユーザーデータが明示される、内容はこんな感じ - GIGAZINE


そして仕様変更が行われた数日後、Facebookは大手新聞各社にAppleを非難する全面広告を掲載。12月16日に掲載された広告はこんな感じで、何が書かれているのかという日本語訳はここから読むことができます


そして、翌17日、Facebookはさらなる全面広告を各新聞に掲載。タイトルは「Apple vs the free internet」(Apple対無料インターネット)となっています。


広告に書かれている内容は以下のとおり。

「Apple対無料インターネット

Appleは、インターネットを私たちが知っているのとは違う形に、しかも悪い方に変えてしまう強制的なソフトウェアアップデートを計画しています。

あなたのお気に入りの料理レシピサイトやスポーツブログが無料なのは、それらが広告を表示しているからです。

Appleが行う変更は、それらがパーソナライズされた広告を見せる能力を制限します。すると、多くの人は目的を達成するためにサブスクリプション料金を請求しだしたり、アプリ内購入を求めだすため、インターネットが高額化して質の高いコンテンツが減少することになります。

この変更はアプリやウェブサイトを傷つけるだけでなく、小規模ビジネスを破壊すると、小規模ビジネスのコミュニティは考えています。製品に興味を持つ可能性がある人が製品に到達し、ビジネスが成長する必要があるためです。

デロイト・トウシュ・トーマツの調査によると、小規模から中規模ビジネスを運営している人の44%はパンデミックの時期にパーソナライズされた広告を利用しだしり、利用を増加させたりしました。またFacebookのデータから、パーソナライズされた広告を使わなかった場合、小規模ビジネスは広告費用1ドルに対する売り上げの60%を失うこともわかっています。

小規模ビジネスの声を聞くべきです。私たちはあなたの声を聞き、あなたとともに立ちあがります」

これを受けてAppleのティム・クックCEOはTwitterに「ユーザーは、収集され利用されているユーザーデータに関して選択を行える必要があると考えています」と説明し、Appleの立場を擁護しました。

We believe users should have the choice over the data that is being collected about them and how it’s used. Facebook can continue to track users across apps and websites as before, App Tracking Transparency in iOS 14 will just require that they ask for your permission first. pic.twitter.com/UnnAONZ61I

— Tim Cook (@tim_cook)


なお、Appleはバトルロイヤルゲーム「フォートナイト」や「Unreal Engine」の開発元であるEpic Games訴訟を行っていますが、Facebookはこの訴訟に参加して「Appleのポリシーが他のビジネスにどのような悪影響を与えているか」という情報を提供しようとしていると報じられています

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