GitHubが不要なCookieをすべて削除、Cookieの利用をユーザーに通知する「Cookieバナー」が消滅
GitHubが公式ブログを更新し、ユーザーのためにならないCookieをすべて削除すると発表しました。これにより、ウェブサイトを開いた際などに表示される「このサイトはCookieを利用しています」などと書かれたCookieバナーがGitHub上から完全になくなります。
No cookie for you - The GitHub Blog
https://github.blog/2020-12-17-no-cookie-for-you/
EU一般データ保護規則(GDPR)の一部として2018年に導入されたEUのCookie同意ポリシーには、「ウェブサイトに必要のないCookie」が含まれている場合、Cookieバナーを表示してユーザーに通知する必要があると明記されています。
以下がCookieバナーの一例
この「ウェブサイトに必要のないCookie」とは、サードパーティの分析やトラッキング、広告サービスなどで使用されているもので、基本的に「ウェブ上でのユーザーの行動」を追跡・調査し、個人個人に適した広告を配信するために収集されています。
2018年にMicrosoftに買収されたものの完全に独立して運営されているGitHubは、「Cookieバナーはうっとうしい」と考えているだけでなく、「開発者のプライバシーを保護したい」とも考えているため、ウェブサイトに必要不可欠なCookie以外はすべて排除することで、Cookieバナーを削除することに決めたそうです。
GitHubのナット・フリードマンCEOは、「GitHub上から必須ではないCookieをすべて削除しました。また、当社のウェブサイトにアクセスしても、サードパーティの分析サービスに情報が送信されることはありません。そしてもちろんですが、GitHubではCookieを使用して広告を表示したり、他サイト上でのユーザーの行動をトラッキングしたりすることもありません」と、不要なCookieの完全排除を発表し、同時にCookieを用いたユーザートラッキングは行われていないとアピールしています。
今後、GitHub上ではサービス提供に必要なCookieのみ使用されることとなります。GitHubはこれまでも開発者のプライバシーを優先するような取り組みを行ってきましたが、フリードマンCEOは「開発者はGitHub上で共同作業するためにプライバシーを犠牲にする必要がありません!」と記しています。
なお、Appleの開発するウェブブラウザであるSafariではサードパーティーCookieが完全にブロックされており、Google ChromeなどでもサードパーティーCookieのサポートを廃止する方針が打ち出されています。
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