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AppleのSafariがサードパーティーCookieを完全にブロック、一般的なブラウザでは初


2020年3月24日(火)にバージョンアップされたAppleのウェブブラウザ「Safari」が、デフォルトでサードパーティーCookieを完全にブロックするようになりました。今回のバージョンアップはSafariに搭載されたセキュリティ機能のひとつである「Intelligent Tracking Prevention(ITP)」の強化によるもので、一般的なブラウザでサードパーティーCookieを完全にブロックしたのはSafariが初めてです。

Full Third-Party Cookie Blocking and More | WebKit
https://webkit.org/blog/10218/full-third-party-cookie-blocking-and-more/


Apple blocks third-party cookies in Safari | ZDNet
https://www.zdnet.com/article/apple-blocks-third-party-cookies-in-safari/

サードパーティーCookieは、異なるサイトにまたがるユーザーの移動を追跡する「クロスサイトトラッキング」を可能にするもの。2017年にSafariに導入されたITPはユーザーのプライバシーを保護する機能で、段階的にサードパーティーCookieをブロックする機能が追加されていました。

ユーザーのCookieを利用してクロスサイトトラッキングされるのを防ぐ機能「Intelligent Tracking Prevention」がSafariに導入される - GIGAZINE


Appleは今回のSafariのバージョンアップを通じてITPの機能を強化し、サードパーティーCookieをデフォルトで完全にブロックしました。これにより、クロスサイトリクエストフォージェリ攻撃を無効化することができるほか、インターネット広告業者などがCookieを用いて異なるウェブサイト間のユーザーの行動追跡を行うことが不可能になります。一般的な用途では利用されることが少ないTorブラウザを除くと、サードパーティーCookieを完全にブロックしたブラウザはSafariが初めてとなります。

Safariと同じく一般的に利用されているGoogleの「Chrome」やMicrosoftが開発する「Edge」についても、2年以内にサードパーティーCookieのサポートを廃止する予定であることが発表されています。

Chromeは2年以内にサードパーティーCookieのサポートを廃止する方針 - GIGAZINE


Safariに搭載されているウェブブラウザエンジン「WebKit」の開発者であるJohn Wilander氏は、今回のSafariのバージョンアップについて「他のブラウザにとって、サードパーティーCookieへの対応の道しるべとなるものだ」と語っています。


なお、バージョンアップされたSafariは2020年3月24日(火)にリリースされたiOS 13.4、iPadOS 13.4、macOS Catalina 10.15.4に含まれています。

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in ソフトウェア, Posted by darkhorse_log

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