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「AppleはiPhoneにUSB電源アダプタをつけるべき」と消費者保護団体が訴え


2020年9月に登場したApple Watch Series 6Apple Watch SE、2020年11月に登場したiPhone 1212 Proシリーズでは、内容物にUSB-C - Lightningケーブルのみが付属し、イヤホンのEarPodsや充電用のUSB電源アダプタは別途用意しなければならなくなりました。これに対して、ブラジルの消費者保護団体が「iPhoneに最初からUSB電源アダプタをつけるべきだ」と要求しています。

Notificação Apple – PROCON.SP
https://www.procon.sp.gov.br/notificacao-apple/


Apple forced to include charger with iPhone in Sao Paolo | AppleInsider
https://appleinsider.com/articles/20/12/02/apple-forced-to-include-charger-with-iphone-in-sao-paolo


Appleは、2020年9月16日に開催した新製品開催イベントで、Apple Watch Series 6やApple Watch SEにUSB電源コネクタを同梱しないことを発表しました。また、2020年11月に発売されたiPhone 12/12Proシリーズでも、USB電源コネクタは付属しませんでした。

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AppleはUSB電源アダプタの付属をやめた理由について、「内容物からUSB電源コネクタが排除されたことで、パッケージサイズが小さくなり、一度の運搬で運べる台数が増え、結果的にカーボンフットプリントが削減される」と説明。「2030年までにCO2排出量を完全にゼロにする」という目標を掲げるAppleは、iPhone 12の発表イベントでも環境に配慮した姿勢を強くアピールしていました。


しかし、ブラジル・サンパウロ州の消費者保護団体であるProcon-SPは、「USB電源アダプタはiPhoneなどのApple製品を使用する上で不可欠な部品である」「USB電源アダプタをデバイスのパッケージに含めないことは、ブラジルの消費者保護法に違反している」と主張しています。

また、Procon-SPは「USB電源アダプタが同封されていないことが十分にアピールされていなかった」「USB電源アダプタをパッケージから排除することでもたらされる環境上の利益をAppleは十分に実証していない」と指摘しました。


Procon-SPのエグゼクティブディレクターであるフェルナンド・カペス氏は「製品の価値を検討せず、古いデバイスの収集やリサイクルなどの計画も提示せず、充電用のUSB電源アダプタを付属しないままデバイスを販売するというAppleの行動には一貫性がありません。iPhoneを購入した消費者がUSB電源アダプタを利用できるようにする必要があります」と述べています。

Procon-SPの訴えによって、ブラジルのサンパウロ州で販売されるiPhoneには、USB電源アダプタの付属が義務づけられる可能性があります。Apple関連のニュースサイトであるAppleInsiderは、Procon-SPだけではなくブラジルの全国消費者保護団体が同じ主張を行うと予想されるため、ブラジル全体でもUSB電源アダプタの付属が義務となる可能性があると指摘しました。

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in モバイル,   ハードウェア, Posted by log1i_yk

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