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Googleがイスラエルとサウジアラビアを経由する光ファイバー網の敷設を計画か


Googleがサウジアラビアとイスラエルを経由する国際光ファイバーケーブルを敷設するプロジェクトを計画しているとウォールストリートジャーナルが報じています。プロジェクトが前進した背景には、中東和平問題に揺らぐ両国の関係改善があるとみられています。

Google Plans Fiber-Optic Network to Connect Via Saudi Arabia and Israel for First Time - WSJ
https://www.wsj.com/articles/google-plans-fiber-optic-network-to-connect-via-saudi-arabia-and-israel-for-first-time-11606143590


New connection: Google plans fiber-optic cable linking Israel and Saudi Arabia | The Times of Israel
https://www.timesofisrael.com/saudi-arabia-israel-link-said-planned-as-part-of-new-google-fiber-optic-cable/

ドバイを拠点とする通信会社のSalience Consultingによれば、Googleは「Blue Ramanルート」と呼ばれる海底ケーブルプロジェクトを計画しています。このルートはインドとアフリカを光ファイバーネットワークで結ぶためのもので、実現すればインド-ヨーロッパ間の接続性が向上し、Googleがデータセンターを世界中に分散させ、クラウドコンピューティングサービスの市場シェアを巡るMicrosoftやAmazonとの競争力を増すことに大きく貢献します。


Blue Ramanルートを施設するのに必要なケーブルの長さは8000km以上で、費用は4億ドル(約420億円)に達するとのこと。ケーブルはサウジアラビアやイスラエルを含む複数の国境を越えるため、プロジェクトにはさまざまな規制当局の承認が必要となります。

これまでインド-アフリカを結ぶネットワークの開通が望まれていましたが、中東和平問題によってケーブルの敷設は難しいとされてきました。

しかし、長年にわたって対立関係にあったサウジアラビアとイスラエルは正式に国交が正常化しているわけではないものの、近年国交正常化の兆しを見せています。Googleが計画しているというこの光ファイバーネットワークも、両国の関係改善を示すものだと地元メディアのThe Times of Israelは報じています。

サウジアラビアとイスラエルの当局関係者によると、イスラエルの首相は11月21日にサウジアラビアを極秘訪問し、ムハンマド・ビン・サルマーン皇子やアメリカのマイク・ポンペオ国務長官と会談したことが報じられています。

イスラエル首相 国交ないサウジアラビアを極秘訪問か | NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201123/k10012727741000.html


ただし、ケーブル敷設プロジェクトの関係者はウォールストリートジャーナルに対して「Googleはサウジアラビア政府からの最終承認を受けていません。当局の承認が下りなければルートの再計画を余儀なくされる可能性があるため、プロジェクトが前進すると宣言するのは時期尚早です」と語っています。

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in メモ, Posted by log1i_yk

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