Apple対Epic Gamesの法廷闘争で「売上を盗まれた」というApple側の主張が棄却される

フォートナイトやUnreal Engineの開発元であるEpic Gamesが、2020年8月にAppleを訴えました。これまでAppleとEpic Gamesは激しい法廷闘争を繰り広げてきたのですが、2020年11月、新たにApple側の「Epic Gamesは売上を盗んだ」という主張が棄却されたと報じられています。

Judge Tosses Apple Counterclaims Against Fortnite Maker
https://www.courthousenews.com/judge-tosses-apple-counterclaims-against-fortnite-maker/

Judge dismisses Apple’s “theft” claims in Epic Games lawsuit | Ars Technica
https://arstechnica.com/gaming/2020/11/judge-dismisses-apples-theft-claims-in-epic-games-lawsuit/

2020年8月、Epic GamesがAppleに対して訴訟を起こしました。Epic GamesはAppleが提供するアプリストアであるApp Storeが「売上の30％」という不当に高額な手数料を徴収することに異を唱える形で、「EPICディレクトペイメント」というApp Storeを介さずにフォートナイトのゲーム内通貨を購入できるシステムを導入。しかし、AppleはこれがApp Storeの規約に違反するとして、App Store上からiOS版のフォートナイトを削除します。これを受け、Epic Gamesは「反競争的行為」でApple側を訴えました。

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これに対して、Appleは裁判の中で「Unreal Engine経由でEpic Gamesがマルウェアを仕込む可能性がある」と主張。さらに、Epic GamesがAppleに対して訴訟を起こした真の理由として、「売上が低迷するフォートナイトに再び注目を集めるため」とも主張していました。

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また、2020年9月に行われたAppleとEpic Gamesの法廷闘争に関する公聴会では、担当裁判官のイボンヌ・ゴンザレス・ロジャース氏が、Epic Games側の主張に懐疑的なコメントを残したことが大々的に報じられました。

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AppleはEpic Gamesがフォートナイトに導入した「EPICディレクトペイメント」について、Appleの合法的なビジネスへの「意図的な干渉」に相当すると主張。さらに、AppleはApp Storeの「売上の30％」という手数料は正当なものであり、これを回避するような施策は「単なる窃盗だ」とまで主張し、Epic Games側に追加の懲罰的損害賠償を支払うことを求めていました。

しかし、2020年11月10日(火)に行われた公聴会の中で、担当裁判官のロジャース氏はApple側のこの主張を棄却し、Apple側の担当弁護士であるアンナ・ケーシー氏に対して、「あなたは実際の事実を語る必要があります」と言い放ちました。そのため、BloombergやCourthouse News Serviceといったメディアは「Appleが劣勢に立たされた」と報じています。

ケーシー氏は「Epic GamesはApple側に支払うべき売上を十分に持っており、その売上をEpic Gamesは乱用している」と主張しましたが、ロジャース氏は「その30％の手数料の所在が現在争われている」と述べたそうです。