GAFAのうちAppleだけ減益、Google・Amazon・Facebookは増収増益、どこで差が付いたのか?
2020年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が経済・社会に大きな影響を与え、またアメリカではGoogle・Amazon・Facebook・Appleの4社に対する独占禁止法の調査が開始したことから、一見すると4社の収益は打撃を受けるようにもみられます。しかし、2020年7月~9月の四半期の決算が発表されたことにより、Google・Amazon・Facebookは大幅に増収増益し、Appleだけが減益となったことが判明しています。
Big tech firms add $163bn to market values despite Covid and legal scrutiny | Google | The Guardian
https://www.theguardian.com/technology/2020/oct/29/google-facebook-apple-amazon-third-quarter-earnings
COVID-19の影響で多くの人が自宅で過ごす時間を増加させ、これに伴いeコマースの需要が増加。その恩恵を大きく受けたのがAmazonで、7月に予定されていたプライムデーが10月に変更され売上げに含まれていないにもかかわらず、純利益は約6700億円と前年同期比で3倍になったことが報告されました。
Amazonが「プライムデーの影響なしで純利益が前年比で3倍」など2020年第3四半期決算を発表 - GIGAZINE
また、Googleも純利益が前年同期比で59%増で、約1兆2300億円を記録。広告関連の売上はGoogle検索関連が約2兆7530億円、YouTubeが約5300億円の計3兆2800億円となっています。
Googleの広告収入は3兆2800億円、YouTubeのみで5000億円以上であることが2020年第3四半期決算で明らかに - GIGAZINE
Facebookは独占禁止法違反の調査に加え、広告主が広告出稿を取りやめるボイコット運動も起こりましたが、純利益は前年同期比で29%増の約8200億円でした。ただし、FacebookはiOS 14のプライバシーポリシー改訂やCOVID-19による広告需要の追い風がなくなることを受けて、今後収益が減少するのではないかともみられています。
Facebookは広告ボイコットにもかかわらず大きく増益、ただし好成績は長続きせず大きな反動があるとの見方も - GIGAZINE
GAFA4社の中で唯一の減益を記録したのがApple。AppleはCOVID-19がサプライチェーンに影響を与えたことで本来であれば9月に発表される予定だったiPhone 12の発表が10月にまでずれ込みました。これにより当該四半期の売上げにiPhone 12が含まれることはなく、iPhone全体の売上が前年同期比で21%減に。ただし、iPhone以外の端末の売上げは、iPadが46%増、Macは28%増を記録しています。なお、新型iPhoneの売上は2021年第1四半期の業績に反映される予定です。
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