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iPhoneの売上が15%ダウン、Appleが2019年の第1四半期決算を発表

by Tomasz Kulesa

2019年1月29日(火)、Appleは2018年12月29日を末日とする2019年度第1四半期決算を発表しました。以前にティム・クックCEOが発表した通り、2019年度第1四半期の業績は予想を下回るものとなっており、iPhoneの収益が前年同期比で15%減少したことも明らかになっています。

Apple Reports First Quarter Results | Business Wire
https://www.businesswire.com/news/home/20190129005873/en/Apple-Reports-Quarter-Results

Apple’s iPhone sales revenue fell 15 percent during holiday quarter - The Verge
https://www.theverge.com/2019/1/29/18201562/apple-earnings-iphone-sales-revenue-fall-drop-holiday-quarter-q1-2019

2018年のクリスマスにあたるホリデーショッピングシーズンを含むAppleの2019年度第1四半期決算は、843億ドル(約9兆2000億円)の収益で前年同期を5%下回る結果となりました。ホリデーショッピングシーズンを含む第1四半期の収益が前年同期比で減収となったのは、2007年にiPhoneが登場して以来初めてのことです。


Appleのプレスリリースによると、Appleの柱ともいえるiPhoneの売上が前年同期比で15%減少したとあり、この点が四半期決算に大きな影響を与えていると見られています。一方でiPhoneを除く製品やサービスの売上は19%増加したとのこと。

「収益の見通しを誤ったことは残念ですが、私たちはAppleを長期的に管理しています。今回の四半期決算の結果は、私たちのビジネスにおける強みが深く広範囲にわたっていることを示しました」とクックCEOは述べています。Appleは全世界に14億台ものAppleデバイスを持っており、クック氏はこの膨大な数を「顧客の満足と忠誠心の証明」だとしています。14億台のデバイスのうち9億台をiPhoneが占めていますが、前年同期比でiPadは17%、Macは9%の売上増を達成したそうです。

Appleが予想を下回る業績となった理由として、中国市場での苦戦が挙げられています。2019年度第1四半期における中国市場での収益は131億ドル(約1兆4000億円)であり、前年同期比を27%も下回ったとのこと。中国のメーカーが販売する低価格なスマートフォンや、中国経済の停滞といった要因がAppleに大きな影響を与えたというわけです。

by Irina Iriser

iPhoneの売上が低迷したことを受けて、クックCEOはいくつかの市場においてiPhoneの販売価格を低くすることを検討しています。

Apple to lower iPhone prices in some international markets that were most impacted by currency fluctuations - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2019/01/29/iphone-prices-lower-international/


クックCEOはiPhoneの販売台数が振るわなかった地域は、為替の変動による経済への影響が大きかった地域だったと述べています。アメリカでの販売価格をアメリカ国外でもそのまま反映するのではなく、各市場の現地通貨に沿って価格を設定することで、為替の影響がiPhoneの販売に悪影響を与えないようにするとのこと。

また、iPhoneの売上が振るわなかった一方で、Appleはサブスクリプションなどのサービス事業やアクセサリー事業について、大幅な成長が見られるとしています。

Apple services business grows, CEO Cook sees China tensions ease | Reuters
https://uk.reuters.com/article/uk-apple-results/apple-sees-sales-largely-below-wall-street-as-iphone-demand-weak-idUKKCN1PN2WD

Apple's 'Wearables, Home and Accessories' Category Now Bringing in More Revenue Than iPad, and Soon Mac - MacRumors
https://www.macrumors.com/2019/01/29/apple-wearables-category-revenue/


クックCEOによると、iCloud、App Store、Apple Music、Apple Pay、iTunesなどのデジタルコンテンツを含むサービス事業の売上高は、2019年度第1四半期で109億ドル(約1兆2000億円)に達したとのこと。モルガン・スタンレーのアナリストによれば、2023年までにサービス事業の売上高が年間で1000億ドル(約11兆円)を超えると予想しています

また、Apple Watch、AirPods、Apple TV、HomePod、ヘッドホンといったアクセサリー事業においても、第1四半期で73億ドル(約8000億円)の収益があがっています。アクセサリー事業は前年同期比の55億ドル(約6000億円)から大幅に成長し、今やサービス事業とアクセサリー事業は、Appleが大きく注目する成長分野となっているようです。

なお、Appleは好調のサブスクリプションサービスに、新たにゲーム配信サービスを追加することを計画しているとも報じられています。

Appleが「ゲーム版Netflix」のような独自のゲーム配信サービスを計画中と報じられる - GIGAZINE

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in モバイル,   ネットサービス,   ハードウェア, Posted by log1h_ik

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