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TikTokのダウンロード禁止措置の発動を連邦裁判所が仮差し止め命令


トランプ大統領が「アメリカ国内でのTikTokのダウンロードを禁止する措置」を認める大統領令に署名していた問題について、ショートムービー共有アプリ「TikTok」側がアメリカ連邦裁判所にダウンロード禁止措置の停止を要求しました。裁判所はTikTokの訴えを認め、禁止措置を一時的に差し止める命令を出したと報じられています。

Judge temporarily blocks U.S. ban on TikTok downloads from U.S. app stores | Reuters
https://www.reuters.com/article/us-usa-tiktok-ban-judge/judge-temporarily-blocks-u-s-ban-on-tiktok-downloads-from-u-s-app-stores-idUSKBN26J00R

Judge grants TikTok a reprieve, ban will not go into effect tonight [Update] | Ars Technica
https://arstechnica.com/tech-policy/2020/09/judge-will-rule-by-midnight-tonight-if-tiktok-can-stay-in-app-stores/


2020年8月6日に、ドナルド・トランプ大統領は中国発のTikTokとWeChatに関する取引をアメリカ居住者が行うことを禁止する大統領令に署名しました。これによって、App StoreとGoogle Play ストアでのTikTokの配信は2020年9月20日で停止される予定でした。

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その後、OracleがTikTokのアメリカ事業提携に基本合意し、禁止措置の発効は27日23時59分(東部標準時)まで延長されました。

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TikTok側の弁護士は2020年9月27日午前に「トランプ政権によるTikTokのダウンロード禁止措置は不合理で前例がありません」と述べ、「依然として交渉中であるにも関わらず、TikTokのダウンロード禁止措置を発効することは、TikTok側の言い分を強制的にシャットアウトするようなものです」と批判。そして、交渉が終わるまで禁止措置の発動を延期するべきだと裁判所に訴えました。

一方で、アメリカ政府側の弁護士は、トランプ政権がTikTokのアプリを「国家安全保障上のリスク」と見なしていることから、アメリカ合衆国憲法修正第1条を盾にしたTikTok側の主張は認められないと述べました。


ワシントン連邦地方裁判所のカール・ニコルズ判事は双方の弁護士の話を聞いた上で、大統領令の仮差し止めを認めました。そのため、TikTokのダウンロード禁止は発効されず、記事作成時点ではアメリカ国内でApp StoreやGoogle Play ストアからも引き続きダウンロードが可能となっています。

TikTokの広報担当者は「裁判所の決定に満足しています。大統領が先週末に予備承認を与えた提案を提出するため、政府との継続的な対話を維持する予定です」とコメントしました。

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in モバイル,   ネットサービス, Posted by log1i_yk

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