ハードウェア

Intelの第11世代Coreプロセッサ「Tiger Lake」をAMDの対抗馬「Ryzen 7」と比較してみた結果とは?


現地時間2020年9月2日、Intelが第11世代Coreプロセッサ「Tiger Lake」を正式に発表しました。このTiger Lakeを搭載した4コア8スレッドの最上位モデル「Core i7-1185G7」を備えた検証用のマシンがテクノロジー系報道各社に貸与されたとのことで、各社がこぞって性能比較レビューを発表しています。

Tiger Lake Tested: We Benchmark Intel’s Latest With Iris Xe Graphics and 10nm SuperFin | Tom's Hardware
https://www.tomshardware.com/features/intel-11th-gen-tiger-lake-superfin-10nm-benchmarks

We tested one of Intel’s Tiger Lake processors — and Xe Graphics are the real deal - The Verge
https://www.theverge.com/21440302/intel-tiger-lake-hands-on-tests-core-i7-1185g7-processor-release

Intelが新たに発表した「Tiger Lake」は、開発コード名「Willow Cove」のCPUコアに、「Intel Iris Xe Graphics」または「Intel UHD Graphics」のGPUコアを統合した薄型軽量ノートPC向けのプロセッサ。前世代のCoreプロセッサと比較して、CPUパフォーマンスは20%向上、グラフィックパフォーマンスは最大で2倍、人工知能(AI)の処理パフォーマンスは最大で5倍に向上しているとのこと。


モバイル向けCPUとしては同社初となるPCI Express 4.0に対応しており、次世代の高速無線LAN規格「Wi-Fi 6」やUSB 4をサポートしたThunderbolt 4を統合し、LPDDR 5メモリに対応しています。

このTiger Lakeを搭載したノートPCは2020年秋から順次登場する予定ですが、登場に先駆けて報道機関各社に最上位モデルのCPU「Core i7-1185G7」を搭載したリファレンスモデルが貸与されたとのこと。実際にIntelから送られてきたレビュー用マシンが以下。なお、このレビュー用マシンではパフォーマンスに関するテストのみが許可されたそうで、バッテリー寿命や発熱、Thunderbolt 4のパフォーマンスなどのテストや分解写真の撮影は行われませんでした。


ハードウェア系レビューサイトのTom's Hardwareは、貸与されたレビュー用マシンと、対抗馬であるAMD Ryzen 7 4800Uを搭載した「Lenovo Yoga Slim 7」、そして1つ前の世代である第10世代Coreプロセッサを備えたIntel Core i7-1065G7を搭載した「Razer Blade Stealth 13」の3つを比較しています。これら3つのプロセッサの表記上のスペックが以下。


Tiger Lakeはメーカーが熱設計電力(TDP)を一定範囲内で自由に設定できるとのことで、Tom's Hardwareは、最低値の12Wと最高値の28W、そして機械学習によってギリギリまで動作周波数を引き上げる機能「Dynamic Tuning」をオンした状態の28Wという3種のTDP設定を試しています。

プロセッサのシングルコアおよびマルチコアのパワーを測定できる「Geekbench 5.2」の結果が以下。シングルコアの結果が赤色の棒グラフ、マルチコアの結果が黒色の棒グラフになっています。シングルコアはTiger LakeのCore i7-1185G7が圧倒していますが、マルチコアではAMD Ryzen 7 4800UのLenovo Yoga Slim 7が優勢。


6.6GBの4Kムービーを1080Pに変換するタイムを競った結果が以下。グラフが短いほうが、掛かった時間が短いということで、スペックが上ということを意味しています。AMD Ryzen 7 4800Uが他の追随を許さないほど圧勝。


CPUのレンダリングパフォーマンスを引き出すベンチマークソフト「Cinebench R20」を20回ループで実行したという結果が以下。スコアが高いほうが優秀です。レンダリングパフォーマンスにおいてもAMD Ryzen 7 4800UのLenovo Yoga Slim 7が一回り上の結果をたたき出しています。


Tiger Lakeがその強さを見せつけたのは、オンボードのグラフィック性能。DirectX 12のベンチマークである「3DMark Night Raid」の結果が以下。28W設定のCore i7-1185G7はAMD Ryzen 7 4800Uに対して25%ほどスコアが勝っています。前世代のIntel Core i7-1065G7に比べた場合はスコアが約2.5倍という結果。


グランド・セフト・オート 5」を解像度1920×1080、画質設定ノーマルでプレイしたときのfpsが以下。Dynamic Tuningがオン&28W設定のCore i7-1185G7では79.5fpsまで出ていますが、AMD Ryzen 7 4800Uでは67.6fpsしか出ません。


IT系ニュースメディアのThe Vergeも、Core i7-1185G7のオンボードグラフィックが優れている点を特記しており、「GeForce MX350のようなエントリーレベルのノートPC向けGPUが不要になるということで、Nvidiaにとっては悪いニュース」と記しています。

今回のレビュー用マシンではバッテリー寿命や発熱がテストできなかったため、The Vergeは「Tiger Lakeは薄型軽量ノートPC向けのプロセッサであるため、熱効率は重要な要素です。今回のテストだけで結論を出すにはまだ早いといえます」とコメントしています。

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in ハードウェア, Posted by log1k_iy

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