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AMDが2020年第2四半期決算を発表、モバイル向け&サーバー向けCPUは好調もGPUで苦戦


チップメーカーのAMDが、2020年第2四半期の決算報告を2020年7月28日に発表しました。2020年第2四半期の総収益は19億3000万ドル(約2030億円)で、モバイル向けプロセッサとサーバー向けプロセッサの売上が特に好調だった一方で、NVIDIAがライバルとなるGPUでは苦戦を強いられているようです。

AMD Reports Second Quarter 2020 Financial Results | Advanced Micro Devices
https://ir.amd.com/news-releases/news-release-details/amd-reports-second-quarter-2020-financial-results


AMD posts strong $1.93 billion in revenue for Q2 2020 as it gains on Intel | VentureBeat
https://venturebeat.com/2020/07/28/amd-posts-strong-1-93-billion-in-revenue-for-q2-2020-as-it-gains-on-intel/

AMD Reports Q2 2020 Earnings: Notebook and Server Sales Drive a Record Quarter
https://www.anandtech.com/show/15935/amd-reports-q2-2020-earnings-notebook-and-server-sales-drive-a-record-quarter


AMDの2020年第2四半期での収益は19億3000万ドルで、市場予測の18億5000万ドル(約1950億円)を上回りました。収益のうち、粗利率は44%、営業利益は1億7300万ドル(約182億円)、当期純利益は1億5700万ドル(約165億円)でした。収益は前期比で8%の増収、前年同期比で26%の増収となりました。一方で営業利益と当期純利益は前年同期比では増加しているものの、前期比ではやや減少となっています。


主力事業であるコンピューティング&グラフィックス部門では、2020年第2四半期の収益は13億7000万ドル(約1440億円)で、前年同期比で45%の増加。営業利益も前年同期で2200万ドル(約2億3100万円)だったのが、2億ドル(約210億円)と大幅に増加しました。この大幅な増収は、2020年第2四半期でノートPCの売上が上がると共にノートPC向けCPUの出荷数が大きく伸びたことがあるとAMDは見ています。

2020年第2四半期のPC出荷台数は前年同期比で増加傾向、ただし需要は短期的なものとの見方 - GIGAZINE


一方でGPUに限定した場合、モバイル向けの売上は大きく増加したものの、デスクトップ向けGPUの売上が落ち込んだため、全体的にみると収益は前年同期比で減少したとのこと。IT系ニュースメディアのAnand Techは「2019年第2四半期では、RDNAアーキテクチャーを採用したRadeon GPUの登場が予定されていたために買い控えが起こったため、GPUの売上は低調でしたが、2020年第2四半期でも低調だったことに驚いています」とコメントしています。

そして、AMDのエンタープライズ・エンベデッド(組み込み)・セミカスタム部門の収益は5億5600万ドル(約585億円)で、前年同期比では4%減少したものの、前期比では62%増加しました。AMDによれば、前年に比べてセミカスタム製品の売上が減少した一方で、サーバー向けのEPYCプロセッサの売上が大きく増加したそうです。

AMDのリサ・スーCEOは「RyzenとEPYCの売上が前年同期比で2倍以上になったことから、ノートパソコンとサーバー用プロセッサの売上が記録的な伸びを示し、第2四半期の業績は好調でした」「いくつかのマクロ経済の不確実性にもかかわらず、AMDは複数市場における事業の加速に牽引された次の成長段階に入る中で、通期の収益見通しを引き上げています」とコメントしました。

by Gene Wang

さらにAMDは、四半期決算発表の一環として、2020年度下半期の簡単なロードマップを発表しました。ロードマップによれば、AMDの新しいCPUとGPUが2020年の終わりにリリースされるとのこと。また2020年末には、PlayStation 5とXbox Series Xに搭載される形で、次世代GPUアーキテクチャである「RDNA 2アーキテクチャ」を採用したGPUが初めて市場に登場することとなります。


加えて、Zen 3アーキテクチャを採用した次世代CPUが2020年後半にもデスクトップ向けにデビューする予定。そして2020年末には、EPYC Romeの次世代プロセッサでZen 3アーキテクチャを採用した「EPYC Milan」や、AMD初となるデータセンター市場向けのCDNAアーキテクチャGPUが登場する予定となっています。

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in メモ, Posted by log1i_yk

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