サイエンス

木星を覆う雲の新たな変化をハッブル宇宙望遠鏡が捉える


ハッブル宇宙望遠鏡によって2020年8月25日に撮影された木星の写真を、欧州宇宙機関(ESA)が公開しました。ガスを主成分とする木星は常に雲で覆われており、気流の変化によって木星の表面に変化が生じたことが報告されています。

Hubble Captures Crisp New Image of Jupiter and Europa | ESA Hubble
https://www.spacetelescope.org/news/heic2017/

今回ハッブル宇宙望遠鏡によって撮影されたのが以下の写真で、木星で発生している気流の状態が鮮明に捉えられています。この写真は木星が地球から6億5300万キロメートル離れているときに撮影されました。


ハッブル宇宙望遠鏡の研究チームによると、今回撮影された写真で木星の北半球に白い嵐のような新たな気流が確認されたとのこと。以下の赤枠で示した部分が新たな気流で、2020年8月18日に発生し時速560キロメートルで木星上を移動していると研究チームは推測しています。また、この気流は同じく木星上にある大赤斑に匹敵するほどの大きさで、長期間木星上に存在し続ける可能性があるとのこと。


木星の南半球を反時計回りに回っている大赤斑は、以下の赤枠部分にあります。大赤斑は高気圧性の巨大な渦で、1665年に発見されたものの詳しい発生原因や構造は記事作成時点で解明されていません。ハッブル宇宙望遠鏡の研究チームの見解では、撮影時点で大赤斑のサイズは直径1万5800キロメートルほどあり、地球の直径1万2742キロメートルよりも大きいとのこと。


大赤斑の南側に写っているのはオーバルBAと呼ばれる気流です。2006年にハッブル宇宙望遠鏡で撮影された写真では赤色をしていましたが、今回撮影された写真では白く色あせてきているのが分かります。


また、画像中には木星の第2衛星であるエウロパも写っていました。衛星エウロパには、氷で覆われた地殻の下に水が存在すると考えられており、地球外の生物が居住可能な星になり得る可能性が秘められています。2022年に予定されている木星氷衛星探査計画(JUICE)では、木星とエウロパに加え、ガニメデカリストを探査することが予定されています。

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in サイエンス, Posted by log1m_mn

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