NVIDIAがGeForce RTX 30シリーズを正式発表、最上位モデルは世界初の8K・60fpsゲーミングが可能に
チップメーカーのNVIDIAが、次世代グラフィックカード「GeForce RTX 30」シリーズ3種を発表しました。RTX 30シリーズはNVIDIAのAmpereアーキテクチャ・Samsung 8nmプロセスを採用した第2世代RTXシリーズで、ハイエンドモデルのRTX 3090は世界で初めて8K解像度・60fpsのゲーミングにも対応するとのことです。
GeForce RTX 30 シリーズ グラフィックス カード概要 - NVIDIA
https://www.nvidia.com/ja-jp/geforce/graphics-cards/30-series/
新しい RT コア。
— NVIDIA GeForce JP (@NVIDIAGeForceJP) September 1, 2020
新しい Tensor コア。
最速の GDDR6X メモリ。
最新の GeForce RTX 30 シリーズ。#究極登場#UltimatePlay pic.twitter.com/BdZ6VE7oG6
NVIDIA Announces the GeForce RTX 30 Series: Ampere For Gaming, Starting With RTX 3080 & RTX 3090
https://www.anandtech.com/show/16057/nvidia-announces-the-geforce-rtx-30-series-ampere-for-gaming-starting-with-rtx-3080-rtx-3090
発表されたGeForce RTX 30シリーズ3種と、前世代であるRTX 20のハイエンドモデルであるRTX 2080 Tiのスペックをまとめたのが以下の表。
NVIDIA GeForce | RTX 3090 | RTX 3080 | RTX 3070 | RTX 2080 Ti |
アーキテクチャ | Ampere | Ampere | Ampere | Turing |
製造プロセス | Samsung 8nm | Samsung 8nm | Samsung 8nm | TSMC 12nm(FFN) |
CUDAコア数 | 10496 | 8704 | 5888 | 4352 |
VRAM | 24 GB | 10 GB | 8 GB | 11 GB |
GPUコアクロック(ブースト) | 1.7 GHz | 1.71 Ghz | 1.73 Ghz | 1.54 Ghz |
メモリクロック | 19.5 Gbps/GDDR6X | 19 Gbps/GDDR6X | 16 Gbps/GDDR6 | 14 Gbps/GDDR6 |
メモリバス幅 | 384 bit | 320 bit | 256 bit | 352 bit |
熱設計電力(TDP) | 350 W | 320 W | 220 W | 250 W |
トランジスタ数 | 280億 | 280億 | 不明 | 186億 |
単精度浮動小数点数 | 35.7 TFLOPS | 29.8 TFLOPS | 20.4 TFLOPS | 13.4 TFLOPS |
半精度浮動小数点数(FP16) (Tensorコア) | 285 TFLOPS | 238 TFLOPS | 163 TFLOPS | 114 TFLOPS |
RTコアパフォーマンス | 69 TFLOPS | 58 TFLOPS | 40 TFLOPS | 不明 |
発売日 | 2020年9月24日 | 2020年9月17日 | 2020年10月 | 2018年9月20日 |
価格 (円換算のみ) | 1499ドル (約15万9000円) | 699ドル (約7万4000円) | 499ドル (約5万3000円) | 999ドル (約10万6000円) |
RTX 30シリーズでは、2020年5月に概要が発表されたばかりのAmpereアーキテクチャが採用されています。Ampereアーキテクチャの採用によって電力効率が大幅に向上し、「消費電力当たりのパフォーマンスは1.9倍に跳ね上がった」とNVIDIAはアピールしています。ただし、テクノロジー系ニュースサイトのAnandTechは「1.9倍という数字はいささか誇張されていて、せいぜい1.5倍程度ではないか」と評価しています。一方で消費電力自体も上昇しており、最上位モデルのRTX 3090の熱設計電力はなんと350W、RTX 3080でも320Wと、ついに300Wの大台を突破しています。
GPUについては発表されていませんが、GA102が採用されている可能性が高いことが、香港のPCハードウェアメーカーであるZotacから流出したGA102のダイの写真から判明しています。
さらに、TSMCの12nmプロセスが採用されていたRTX 20シリーズと異なり、RTX 30シリーズではSamsung 8nmプロセスが採用されています。実際に、AnandTechはリークされたダイの写真から、GA102のダイ面積は推定で500mm2強で、754mm2のTU102よりもさらに小さくなっていると指摘しています。これによりトランジスタ密度が大幅に上昇し、GA102のトランジスタ数は280億に達したそうです。
GPUのシェーダーコアであるCUDAコアの数は最上位モデルであるRTX 3090が10496コア、RTX3080が8704コア、RTX 3070が5888コアとなっています。また、RTXの革新というべきRTコアの演算能力は最大69TFLOPS、AI担当のTensorコアの演算能力は最大285TFLOPSとのこと。さらに最上位モデルのRTX 3090は世界で初めて8K・60fpsに対応したグラフィックカードとなっています。
発売日と価格は、RTX 3090が2020年9月20日で1499ドル、RTX 3080が2020年9月17日で699ドル、RTX 3070が2020年10月中で499ドル。ただし、日本国内ではもう少し価格が上がり、RTX 3090が22万9800円、RTX 3080が10万9800円、RTX 3070が7万9980円となっており、送料や関税を含めても個人輸入で購入する方が安い可能性があります。
なお、発表イベントの様子は以下のムービーから見ることができます。
NVIDIA GeForce RTX 30 Series | Official Launch Event - YouTube
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