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レバノンの首都・ベイルートの港湾地区で爆発事故、10km離れた地点でも被害が発生


シリアとイスラエルに挟まれる位置にある中東の国家レバノンの首都・ベイルートで、大規模な爆発事故が発生しました。最初に爆発が起きたあと立ち上った大きな煙を撮影していた人々により、2度目の爆発の瞬間が多数の写真や映像に収められています。

ベイルートで大きな爆発 港湾地区で煙、原因不明 - 産経ニュース
https://www.sankei.com/world/news/200805/wor2008050002-n1.html

中東 レバノンの首都ベイルートで大規模爆発 | NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200805/k10012551441000.html

Beirut explosion: Large blast near port rocks Lebanese capital - CNN
https://edition.cnn.com/2020/08/04/middleeast/beirut-explosion-port-intl/index.html

Twitterユーザーの@BissanCampaignsさんはWhatsAppで受信したものとして、以下のような映像を公開しています。


港湾地区に立ち上る大きな煙。


すると、ちょうど建物の影になっているあたりで火柱が発生。


2度目の爆発が起き、1度目のものとは異なる赤黒い煙が立ち上りました。


さらに、すべてを包み込むようなドーム状の霧が発生。


このドームは、東京大学・渡邉英徳教授が「ベーカー実験」の核爆発の写真について「衝撃波に伴う膨張波によって、空気中の水分が凝結したもの」と説明しているものと同じ現象のように見えます。


@tayyaraoun1さんは、ボートの上でこの事故の瞬間に遭遇しています。


映像は2度目の爆発が起きた直後から3秒間のもの。赤黒い煙が立ち上り……


続いて、ドーム状の霧が勢いよく拡大。


ボートに届く前に霧は消えて、内部の黒い煙が見えています。


AFP通信では、2度目の爆発後に高く立ち上る赤い煙を撮影しています。爆発からそれほど時間は経っていませんが、人の声はほとんど聞こえず、むしろ静寂に近い様子なのがわかります。

Strong explosion rocks Beirut | AFP - YouTube


別角度の映像では、2度目の爆発の直前に火花のようなものが多数散っているのが確認できます。


爆発があった場所をGoogleマップで見るとこのあたりで、「Beirut Port Silos」となっています。


Joe AkikiさんがGoogleマップに紐付けている写真には、動画内に出てくる白い建物が写っています。撮影は2019年11月だとのこと。


爆発した場所の近くにはサアド・ハリリ前首相の邸宅もありますが、前首相は無事だそうです。

一部の地元テレビ局は、爆発が起きたのは爆竹ないし花火の保管されていた倉庫だったと報じていますが、一方で、ハリーリ前首相の父ラフィク・ハリリ元首相を2005年に自動車爆弾で暗殺したとして罪に問われているシーア派組織・ヒズボラのメンバー4人に対して、国連の特別法廷が2020年8月7日(金)に判決を下すことになっており、こちらとの関連性を示唆する声もあります。

Beirut explosion: Massive blast at port rocks Lebanese capital
https://www.cnbc.com/2020/08/04/massive-explosion-near-beirut-port-rocks-lebanese-capital.html

・追記
ハッサン・ディアブ首相が、爆発した倉庫では2014年から2750トンの硝酸アンモニウムが放置されていて「危険な倉庫だった」と指摘しています。今回の爆発による死者はわかっているだけで70名、負傷者は3000名に上るとのこと。

Beirut: At least 70 killed and thousands injured after huge explosion in Lebanese capital | World News | Sky News
https://news.sky.com/story/lebanon-large-explosion-heard-in-capital-beirut-12042456

「イスラエルの攻撃かと思った」という声や、上述のヒズボラの関与を疑う声もありますが、これらはレバノンでなにかあったときによくささやかれるウワサで、今回はヒューマンエラー、ないし不作為によるものであると考えられており、ヒズボラ、イスラエルともに関与を否定しています。


アメリカのトランプ大統領は会見を開き、レバノンへの支援を表明。爆発について、「恐ろしい攻撃(terrible attack)」と表現しました。

トランプ氏、レバノン支援を表明 ベイルートの爆発は「攻撃」 - ロイター
https://jp.reuters.com/article/us-lebanon-blast-idJPKCN25030B

Trump calls deadly Beirut explosions a 'terrible attack' and says US is ready to assist Lebanon | Daily Mail Online
https://www.dailymail.co.uk/news/article-8593773/Trump-calls-deadly-Beirut-explosions-terrible-attack-says-ready-assist-Lebanon.html

ベイルートのマーワン・アブード知事は、ベイルートで起きたことは「広島のようなもの」と語りました。


死者数は78名、負傷者数は4000名近くに上るとの報道も出ています。


爆発した倉庫に隣接したところで1度目の爆発後にムービー撮影を開始、ちょうど2度目の爆発の瞬間を捉えた映像も公開されています。これを見ると、白煙が勢いよく出ている窓から


MITで数学と機械工学の学士号を取得したのち、カリフォルニア工科大学で単細胞ゲノミクス技術の開発に携わっているというSina Booeshaghi氏は、次元解析により、今回の爆発規模を約12テラジュール、TNT換算で3kt(キロトン)と推定しています。なお、広島に投下された原子爆弾・リトルボーイが13kt~18ktほどと推定されています。


報道されている硝酸アンモニウム約2700トンがすべて反応した場合、約1ktとのこと。Sina Booeshaghi氏の推定値が大きめに振れているのか、推定値は正しくて何らかの理由で威力が増したのかは不明です。

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in 動画, Posted by logc_nt

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