Mozillaがウェブサイトの広告を非表示にするサブスクリプションサービス「Scroll」との連携強化を発表

Mozillaが特定のウェブサイトの広告を非表示にするサブスクリプションサービス「Scroll」とのパートナーシップの締結を発表しました。
Firefox Better Web with Scroll
https://firstlook.firefox.com/betterweb/
Scrollを導入した場合のビフォー・アフターが以下。広告だらけだったウェブサイトから、広告が一掃されていることがわかります。これだけの広告を排除すると、読み込み速度も格段に向上するとのこと。


Scrollは、Scroll自体が契約を結んだ「パートナーサイト」の広告が非表示になりトラッキングが無効になるというサブスクリプションサービスで、いわゆる「広告ブロッカー」とは別物。Scrollの主目的は「パートナーサイトの収益を助けること」といえるもので、購読者がパートナーサイトを訪問すればするほどパートナーサイトが得られる分配金の割合が増えるというシステムです。

Scrollの公式ページでは、「広告の表示でパートナーサイトが得られる額は1回あたり0.011ドル(約1.22円)、Scrollを使って閲覧すれば得られる額は1回あたり0.016ドル(約1.78円)と40%の収益増加が見込めます」と記されています。「閲覧するウェブサイトの収益が向上すれば、そのウェブサイトには良いコンテンツが増える」とScrollは主張しています。

発表時点でパートナーサイトとなっているのは、The Verge、Bored Panda、BuzzFeed Newsなどのネットメディアが主。なお、Scrollを購読してもパートナーサイトを購読したことにはならないので、パートナーサイトの「有料記事」を閲覧することはできません。

公式ページでは、Scrollを購読するメリットとして、「一部の企業はトラッキングによって収集したあなたのデータを『あなたの行動に影響を与えたい』と考えている企業に販売しています。一例では、製品を購入させる、政治的信念に影響を与える、行動自体を操作する、ということにデータは使われています」と説明されており、こういった問題を排するためにScrollのようなサービスが重要だと強調されています。
Scrollは月額4.99ドル(約550円)ですが、最初の6カ月間は半額の月額2.49ドル(約280円)で購読が可能。発表時点では、利用可能な地域はアメリカ、ブラウザはデスクトップ版Firefoxに限られています。また、Scrollと他の広告ブロッカーを併用も、広告ブロッカー側の設定を変更すれば可能とのことです。
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in ソフトウェア, Posted by darkhorse_log
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