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サイトやブログへの検索結果からの流入を0から20万に爆増させた時にやったことまとめ

by Rido81

どんなに良い文章・いいコンテンツを作っていても、インターネットで公開した時にウェブサイトやブログを訪れてくれる人がいなければ、人に気に入ってもらえるチャンスは少なくなります。Google検索結果の上位に自分のサイトを表示し、訪問者を増やすにはSEO対策が必須ですが、実際に検索結果からの毎月の流入を0から20万に増加させた時に何をしたのか?という実例をデジタルマーケティング会社のApollo Digitalが公開しています。

SEO Case Study - 0 to 200,000 Monthly Organic Traffic
https://apollodigital.io/blog/seo-case-study

2017年にApollo Digitalがビジネスプロセス管理(BPM)ソフトを開発するTallyfyと仕事を始めたとき、Tallyfyのソフトウェアはまだ開発中であり、目下の課題は「ユーザー獲得に焦点を当てながらいかに人気製品を作るか」ということにありました。


当時から、BPMソフトウェアという特定市場においてトラフィックの多い、コンバージョンの高いキーワードは存在しました。「ビジネスプロセス管理」「ワークフローダイアグラム」「プロセス分析」「プロセス向上ツール」などがそれにあたります。このためTallyfyもキーワードベースのSEO戦略を持っていたのですが、「キーワードとコンテンツを監査し、フリーランスのライターを監督し検索結果に効果的な記事を月に10本作成する」というタスクを進行するためにApollo Digitalが雇われたとのこと。初期の目標は、「1年以内に月5万トラフィックを獲得すること」でした。

◆1:キーワード戦略
Apollo DigitalがTallyfyと仕事を始めた時、すでにキーワードの調査は完了しており、特定市場をカバーするための300キーワードがリスト化されていました。しかし、このキーワードの中には「プロジェクト管理」や「プロセス管理」といった関連性が高いものもあれば、「コンテンツマーケティング」「SEO」「コンピューター科学」といった関連性の薄いものもありました。そこでApollo Digitalはまず、無関係なキーワードをリストから排除することからスタート。


Apollo DigitalはSEO対策を開始するにあたって、クライアントに「まずは1つか2つの特定市場に狙いを定めること」を推奨しています。Googleのアルゴリズムは「プロジェクト管理についての記事をたくさん書いているからプロジェクト管理のブログだろう」という推測を行うため、無関係なキーワードからの流入でウェブサイトがランキング上位に上がってくる可能性は非常に低いためです。

また、複数のキーワードがお互いを食い合うという問題についてもApollo Digitalは言及しています。

たとえばTallyfyは「プロセス管理」を表すために「ビジネスプロセス管理」「プロセス管理」「BPM」という3種のキーワードを使っています。Googleは3つのキーワードが同じことを意味すると理解しているため、「メインの記事はどれか?」「どちらをランク付けすべきか?」と混乱してしまうとのこと。この問題を解決するため、Apollo Digitalはキーワードが異なる記事からメインのキーワードに301リダイレクトを行いました。

Apollo Digitalは上記のように既存のキーワードを修正した後に、新たに競争力のあるキーワードを調査。割り出されたキーワードを以下の3つのカテゴリに分類しました。

1.中程度から高いトラフィックを望め、競争が少なく、CPCが高いもの。これらのキーワードを含むコンテンツは最も優先度が高く、早急に作成すべき。
2.キーワードからのランク付けは困難であるものの予想外の結果を生む可能性があるもの。これらキーワードは中から高トラフィックがあり、CPCが高く、競争も多いとされます。
3.「キーワードを追う価値はあるものの、1や2ほど優先順位が高くない」キーワード。ほとんどのキーワードがこの「3」にあたります。

◆2:コンテンツを監督する

by Glenn Carstens-Peters

Tallyfyにはコンテンツを作成するライターチームが存在し、すでに約100本の記事が公開され、ライターは毎週コンテンツを創り出していました。ただし、これらのコンテンツには「キーワードを検索した人の意図と一致していない」という問題と「いくつかのコンテンツは意見の断片にすぎなかったこと」という問題が存在したとApollo Digitalは述べています。

これらのコンテンツを最大限に生かすべく、まずは全てのコンテンツが「すばらしい」「救いがある」「救いがない」の3グループに分類されました。そして、「すばらしい」コンテンツを維持しつつ、「救いがある」ものを刷新し、「救いがない」ものについてはリライトするかよりよいコンテンツに301リダイレクトされたとのことです。

◆3:新しいコンテンツマーケティングを指示する
Tallyfyのライターチームの問題の1つのは、ライターがSEOの専門家ではないことでした。ライターはいいコンテンツの作り方は知っていましたが、いいコンテンツが必ずしもSEOに優れたコンテンツというわけではありません。

そこで、Apollo Digitalは「コンテンツのアウトラインの作成」と「SEOに優れたコンテンツを説明するガイドラインの確立」という2点を実施したとのこと。

「SEOに優れたコンテンツ」と「一般的なコンテンツ」の違いは、前者がユーザーの検索意図を念頭に書かれていることです。つまり、前者を作り出すには「Google検索を行う人はどんな情報を求めているのか?」ということを念頭に置く必要があるのです。この問題を解決するため、それぞれのキーワードについてアウトラインが作成されました。このアウトラインは「記事がGoogleにランク付けされるためにライターが触れるべきトピック」がまとめられているもの。

例えば「Technical SEO」というキーワードのアウトラインは以下のような感じ。メインとなるキーワードや文字数、タイトルのほか、SEOのためのチェックリストには「キーワードの頻度は全体の0.5~2%」「それぞれのキーワードが1~2回使われること」「できればキーワードをヘッダーに使うこと」「外部リンクは2~5個」「内部リンクは必要なだけ」「メタディスクリプションでキーワードについて言及すること」と書かれています。また、コンテンツのアウトラインとして、導入が100文字まで、導入の下に「Technical SEOとは何かを書く」といった流れが説明されています。

Technical SEO - Outline - Google ドキュメント
https://docs.google.com/document/d/1scJEjANJY61X1uZpv7TPQln0mLZODGUaHMEhtGelYdI/edit


またライターのガイドラインとしては以下のようなものが規定されました。

・それぞれの段落を3~4文にすることでコンテンツが読みやすくなります
・可能な場合は視覚的なコンテンツを使用します
・「オフィスで笑う人々」といったありきたりなストックフォトを使用しないでください。これらは何の価値も加えず邪魔になるだけです
・可能な場合は受動態を避けてください
・ターゲットとなるオーディエンスを念頭に置いてください
・読者は専門家であるため曖昧にならないでください
・可能な場合はカスタムの書式設定を使用してください

◆4:継続的な内部リンク
適切な相互リンクはSEO戦略の重要な部分です。このため、Tallyfyのコンテンツでは以下の3点が常に確認されました。

・新しいコンテンツが既存の記事へリンクしているか
・既存のページと投稿における内部リンクを改善する
・新しい記事が既存のコンテンツと双方向のリンクを行っているか

つまり、新しいコンテンツがBPMについて書いている場合、そのコンテンツから関連する全ての記事にリンクが行われました。これらの相互リンクを適切に行うための方法は、「site: tallyfy.com “business process improvement”」といったクエリを使用してGoogle検索で記事を見つけ出し、それぞれの記事内で「business process improvement」というワードをControl + Fで探して、そこから「process improvement」(プロセス改善)についての記事へと内部リンクするというもの。business process improvement(ビジネスプロセスの改善)は「BPI」というワードや「プロセス改善」と同じ意味を持つため、これら全ての関連フレーズについてこの作業を行ったとのこと。


◆5:ブログのビジュアルと読みやすさの改善
どんなに優れた内容を書いていても、以下のように文字がぎっしりと詰まった画面は、誰も読みません。


また、長い文章の場合、あからさまにストックフォトとわかる写真と組み合わせても、読書体験は向上しないとのこと。このため、ストックフォトを禁止してdraw.ioCanvaを利用したグラフやチャート、テーブルなどの使用が推奨されました。加えて、カスタムCSSボックスを使用して、トピックに関するランダムかつ重要な事実について言及するとともに、注意を喚起したい重要点を強調しました。


そして、優れた人気記事へのクリックを促すため、CSSを変更し、該当する内部リンクのフォントサイズなどでより文章を強調したとのこと。


◆6:見出しを追跡して改善する
記事の見出しはコンテンツがランク付けされるかどうかに大きな役割を果たします。Googleはウェブサイトの平均CTRをベンチマークします。例えばライバルサイトのコンテンツのCTRが12%であるのに対し、あなたのコンテンツCTRが20%のとき、Googleはあなたのコンテンツはより「関連性が高い」と判断してランク付けを高くします。Google Search Console使ってCTRを追跡し、必要な場合は見出しを変更してください、とのこと。

◆7:監視・改善をやり続ける
SEOには終わりがないので、継続的にプロセスを監視し、改善と調整を繰り返す必要があります。特定のコンテンツのリンクがランク付けされていない場合には、以下のチェックリストに従うことで理由を見つけることができるとのことです。

・コンテンツは可能な限り包括的か?追加できるものはないか?
・コンテンツはランク付けされるはずのキーワードと一致しているか?
・コンテンツはウェブサイト全体で相互リンクされているか?
・記事の見出しはクリックされるようなものになっているか?
バックリンクの量や質は適切か?ライバルのバックリンクが500以上あり、あなたのバックリンクが2つしかない場合、おそらくランク付けは行われません

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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