「SEO目的のゲストブログはやめるべき」とGoogleのマット・カッツ氏が警告
By infocux Technologies
Googleなどの検索エンジンの表示結果を上位にするための対策は、「SEO(Search Engine Optimize:検索エンジン最適化)」と呼ばれていますが、Googleのウェブスパムチームを率いるマット・カッツ氏が、検索エンジン対策のためだけの悪質なゲストブログの使用をやめるべきであると自身のブログで訴えかけています。
The decay and fall of guest blogging for SEO
http://www.mattcutts.com/blog/guest-blogging/
以前から、ブログやムービーでSEOについて話しているカッツ氏は、悪質な大量のスパムリンクを含むSEOのためだけに作成されたゲストブログ記事が増加していることを指摘しており、「リンク獲得の手段としてゲストブログを使用するのはやめるべきです」と、警告しています。
どのように悪質なゲストブログが生まれるかについては、「デジタルマーケティングの代理店の○○です。あなたのブログにクライアントの記事をゲスト投稿させてもらえませんか。もし興味があれば、適切な金額のお礼とともに、あなたのブログの読者を増加させることができます……」というような、実際にカッツ氏に届いたスパムメールが例として挙げられています。悪質なSEO業者によって、一般人でもスパムリンクが大量に仕込まれたゲスト投稿を許可したり、悪質なゲストブログ記事が量産・乱立されてしまうようです。
By Luke Dorny
ゲスト投稿では、例えばある分野のブログで、優れた専門的知識を持つ人に補足的に記事を投稿してもらうような目的もあるため、ゲストブログ自体が悪質というわけではありませんが、2012年に、高品質のゲストブログとスパム業者のゲストブログの区別方法をカッツ氏がムービーで指摘したものの、効果は得られていない様子。
2013年には、ジョン・ミュラー氏がゲストブログのリンクに「nofollow」タグの挿入を提案しており、悪質なゲストブログは「1つ以上のdofollowリンク(nofollow属性のついていない通常リンク)がある」だけでも判断できるため、有効な手段であるとのこと。
By TechShowNetwork
スパムリンクだらけブログ、金銭的授与のありそうなゲスト投稿、同じ内容の複製投稿などは、「Googleガイドライン」に明らかに違反するもの。ユーザーからは、ゲストブログに関する通報メールが大量に届いているため、知らない人からのゲスト投稿は許可しないようにして、「ゲスト投稿のみのブログ」、「リンク稼ぎ目的のSEOブログ」などもできるだけ利用しないようにカッツ氏は呼びかけています。
カッツ氏は、「読む人にとって価値のある高品質なゲストブログは推奨され、『Boing Boing』のような素晴らしい共著者ブログは区別するべきです」と強調していますが、「悪質なゲストブログのためにGoogleはSEOに対する許容範囲を狭めざるを得ず、ウェブスパムチームは、今後ゲストブログに対してかなり厳しく調査していくでしょう」と、現状を述べています。
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