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Googleが重いペナルティを科したブラックな検索エンジン対策とは?

By Anonymous

GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、特定のページを上位に表示させるために工夫することを検索エンジン最適化(SEO)と言い、SEOにはさまざまな方法が存在します。その中には不正なSEOもあり、発覚した場合Googleからペナルティーを科せられることもしばしば。音楽の歌詞解説ウェブサイトであるRap GeniusもGoogleから重いペナルティーを科せられたサイトの1つで、そのブラックなSEOに注目が集まっています。

RapGenius Growth Hack Exposed | jmarbach.com
http://jmarbach.com/rapgenius-growth-hack-exposed

Google Has Officially Penalized Rap Genius For Link Schemes
http://searchengineland.com/google-has-officially-penalized-rap-genius-for-link-schemes-180777

Google Destroys Rap Genius’ Search Rankings As Punishment For SEO Spam, But Resolution In Progress | TechCrunch
http://techcrunch.com/2013/12/25/google-rap-genius/

2009年に開設されたRap Geniusは、ユーザーが歌詞に注釈を付けて共有し、歌詞をわかりやすく解釈できるというウェブサイト。具体的に言えば、歌詞の上にカーソルを合わせると、ユーザーが編集した注釈が表示され、歌詞の内容をより深く知ることができるというもの。2012年秋にはAndreessen Horowitzなどから1500万ドルの資金調達に成功し、人気と共に認知度も急上昇しました。

しかしながら、2013年12月26日、GoogleがRap Geniusの不正なSEOに対して厳しい罰則を科すことを決定。その結果、Rap Geniusのサイトは「rap genius」とGoogleで検索しても、検索結果のトップページはおろか、5ページ目にようやく表示されるという事態になっています。


Googleが厳しい罰則を下すことになった、Rap GeniousのSEOとはどのようなものだったのか、その詳細をメール・フィルタリングサービス「Glider」の創設者John Marbach氏が公開しています。

事の発端はRap Geniousが、公式のFacebookページで「Rap Geniousのアフィリエイトプログラムに興味のあるブロガー」を募るメッセージを投稿したこと。メッセージには「ブログを持っていますか?もし持っていたら、Rap Genius Blog Affiliateになりませんか?興味があれば[email protected]まで連絡をください」と書かれています。


この投稿に興味を持ったMarbach氏が、メッセージ内のメールアドレスに連絡を入れたところ、Rap Geniusの創設者の1人Mahbod Moghadam氏から下記のメールが送られてきました。メールには、Rap Genius上のジャスティン・ビーバー記事へのHTMLタグが記載されており、このHTMLタグをページの1番下に埋め込んだ記事を作成して、記事のURLを送ってくれたらRap GeniusがURLをツイートする、と書かれています。


このメールのカラクリを理解するには、少しだけRap Geniusのビジネスについて知っておく必要があります。歌詞を利用してビジネスを展開しているRap Geniusにとって、ユーザーが歌の歌詞をGoogleで検索した時に、検索結果のトップになることが一番重要。検索結果の上位に表示させるためにはSEOをどうするかにかかってくるわけですが、SEOの中に「ページランクの高いサイトとの相互リンクをお互いに増やす」というものがあり、Rap Geniusはこの方法を使用して検索結果の表示順位を上げる魂胆であったとのこと。

3万人以上のフォロワーを有するRap Geniusのツイッターが、Rap Geniusのジャスティン・ビーバー記事へのリンクが1番下に挿入されたMoghadam氏の記事をツイートすれば、大量のトラフィックがMoghadam氏の記事に集まります。ページランクの高いMoghadam氏のブログ記事に多くのトラフィックが集まると、ジャスティン・ビーバーの歌詞が検索された時に、Rap Geniusのページが検索結果の上位に表示されやすくなる、というわけです。


人気歌手のジャスティン・ビーバーは2013年12月23日に最新アルバムをリリースしたばかり。Rap Geniusは、最新アルバムの歌詞が検索されたら、検索結果の上位にRap Geniusのページを表示させて大量のトラフィックを集めるつもりだったのでは、とMoghadam氏は予測しています。

TechCrunchによると、Rap GeniusはGoogleからの処罰に対して「今回の件についてGoogleと話し合っており、現在全力で問題解決に向けて取り組んでいるところなので、すぐにGoogleに復帰できるだろう」とコメントしているとのことです。

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in メモ,   ネットサービス, Posted by darkhorse_log

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