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Twitterが「編集されたムービーや写真」にラベル付けをして人々がだまされないようにすると発表


SNS上でユーザーが編集した写真やムービーを見ることは珍しいことではなく、面白いコラ画像やムービーを見るのが楽しみという人も多いはず。しかし、Twitterは編集されたコンテンツが人々を傷つけたり、特定のグループの脅威になったりするケースがあると認めており、新たに「編集されたムービーや写真にラベル付けをして、人々がだまされないようにする」と発表しました。

合成または操作されたメディアに対する新たな対策
https://blog.twitter.com/ja_jp/topics/company/2019/Building-rules-in-public-ja.html

Twitterは2019年10月下旬から、編集されたムービーや写真に対してどのように対処するべきなのか、短い調査やプラットフォーム上のハッシュタグを利用して6500件以上の意見を収集してきたとのこと。また、市民団体や学術研究者などの多様なグループとも意見交換を行った結果、「全体として、誤解を招く改ざんされたコンテンツの脅威が認識されており、それらに対してTwitterが対策をとることを皆さんが求めていることが明らかとなりました」と述べています。


調査では、Twitter利用者の70%以上が「改ざんされ誤解を招くコンテンツに対し『何の手段も講じない』ことは容認できない」と回答し、90%が大幅に改ざん・編集されたコンテンツに「警告ラベル」を付けることを容認できると答えたそうです。その一方で、編集されたコンテンツを完全に投稿不可能にするという対策についてはより消極的な人が多く、表現規制や検閲などの問題があるとの意見もありました。

そこでTwitterは、編集されたムービーや写真に対してラベル付けを行い、見た人がすぐに「これは編集されているものだ」と判断できるようにすると決定しました。

皆さんが不安に思うことなくTwitterで情報を見たり共有したりできることが望ましいと考えています。しかし、タイムライン上の動画や写真の中には何が本物かどうかの判断が難しいことがあります。そうした誤った情報に対抗するべく、新しいルールを定め、それに伴うプロダクトアップデートを行います。 pic.twitter.com/61DgU7nyXA

— Twitter Japan (@TwitterJP)


記事作成時点では、初めて見たコンテンツが編集されているかどうかを判断するには、文脈や発信者といった要素を総合的に判断する必要があります。


しかし、新たな対策により……


編集されたコンテンツには、「操作されたメディア」というラベルが付くようになります。


コンテンツに付けられたラベルをタップすると……


外部の情報ソースを見ることができ、コンテンツがどのように改ざんされたのかをチェックすることが可能です。


また、Twitterは新しく「合成または操作されたメディア」についてのルールを策定しました。「Twitterルール」のページには、「何らかの損害につながる可能性が高い、合成または操作されたメディアを、利用者を欺くことを意図して共有することは禁止されています。また、Twitterでは合成されたメディアや操作されたメディアが含まれるツイートをラベル付けし、利用者がツイートの信頼性や背景情報を把握するのを支援する場合があります」と記されています。


Twitterがラベル付けを行う基準は以下の3つ。

◆1:合成または操作されたコンテンツか
「構成、流れ、タイミング、枠組みを根本的に変えてしまうほどの大幅な編集が加えられているか」「視覚情報または音声情報(新たな動画フレーム、音声吹き替え、字幕の変更など)が追加または削除されているか」「実在の人物に関するコンテンツが捏造または模造されているか」といった要素を元に、Twitterはコンテンツが大幅に改ざんされているかどうかを判断します。

◆2:コンテンツが他者を惑わすような方法で共有されているか
Twitterはコンテンツが共有される文脈や背景情報も判断要素にするとのことで、「コンテンツに添えられているツイートのテキスト、またはコンテンツに含まれているテキスト」「コンテンツに付随するメタデータ」「コンテンツを共有する人のプロフィール情報」「コンテンツを共有する人のプロフィールやコンテンツを共有するツイートにリンクされているウェブサイト」など、コンテンツと共に提供されている背景を考査するとのこと。

◆3:コンテンツが公共の安全を脅かし重大な危害をもたらしうるか
「個人やグループの身体的安全に対する脅威」「集団暴力や暴動のリスク」「個人やグループのプライバシー、自由な表現や市民集会への参加に対する脅威。例えばストーカー行為や望ましくない脅迫観念、特定のターゲットを沈黙させるための比喩、罵り、素材などを含むコンテンツ、有権者に対する抑圧や脅迫など」のように、コンテンツが公共の安全を脅かし、重大な危害をもたらす可能性が認められた場合、コンテンツは削除対象になるとのこと。

コンテンツのラベル付け、あるいは削除の基準に関するチャートは以下のようになっています。


Twitterは2020年3月5日からツイートのラベル付けを開始するとのことで、「これは私たちにとっても挑戦であり、これらを実施するうえで間違いが起こることもありえますが、根気よくお付き合いいただけると幸いです」と述べています。

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in ネットサービス,   動画, Posted by log1h_ik

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