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Twitterがリツイートや@ツイートを許可制にすることでプラットフォームを根本的に変えてしまう可能性

by Kon Karampelas

Twitterのデザイン・リサーチ部門でヴァイスプレジデントを務めるダントリー・デイビス氏が、2020年に改善したいTwitterの機能のリストを公開しました。このリストによると、Twitterはリツイート@ツイート(メンション)の仕組みを根本的に見直す可能性があります。

Twitter may fundamentally change how retweets and mentions work - The Verge
https://www.theverge.com/2019/11/5/20950162/twitter-new-features-disable-retweets-prevent-mentions-permission-safety-privacy

Twitterのデイビス氏が、自身のTwitterアカウント上で2020年に向けたTwitterの改善計画リストを公開しました。デイビス氏は「2020年に楽しみにしている機能」と題したツイートの中で、「会話の中から自分を消す」「このツイートのリツイートを許可しない」「許可なく他人が@ツイートできなくなる」「会話の中から@ツイートを削除」「ハッシュタグ、興味、友達にのみツイート」という5つの機能を挙げています。


このツイートに対して、海外テクノロジーメディアのThe Vergeは、「このツイートのリツイートを許可しない」と「許可なく他人が@ツイートできなくなる」は素晴らしい機能であると指摘しています。


「このツイートのリツイートを許可しない」機能については、悪意のあるユーザーがより広範なTwitterネットワーク全体にツイートを拡散することを防ぐのに役立つ機能であり、「ハラスメント防止機能として役立つ可能性がある」とThe Vergeは指摘しています。ツイートを非公開にすればツイートを不特定多数のユーザーからリツイートされることはなくなりますが、それではツイートがフォロワーにしか見えなくなってしまいます。ジャーナリストやアーティストなど、ツイートを拡散してもらうことが有益に働くユーザーの場合、ツイートの非公開設定は得策ではありません。そのため、ユーザーが自身のツイートを「リツイートしてもいいかどうか」を個別に設定できるようになることは、「より健全な会話を促進し、プラットフォーム上から毒性を減らすための本当に賢いアプローチのように思える」とThe Vergeは記しています。

Twitterにリツイート機能を実装した開発者のクリス・ウェゼレル氏は、以前にBuzzFeed Newsのインタビューの中で、「Twitterはコンテキストに関係なく投稿のリーチを高めることができるボタン(リツイートボタン)を作成することが引き起こす影響を考えていませんでした」と語り、「リツイートボタンがプラットフォーム全体を悪化させた可能性がある」と考えていることも明かしています。さらに、Twitterのジャック・ドーシーCEOも「間違いなくリツイートを含むすべての行動のインセンティブと影響について考えている」と語り、リツイート機能の改良が計画にあることをにおわせるコメントを残しています。

by Marten Bjork

「許可なく他人が@ツイートできなくなる」機能については、既存のTwitterの「許可なく他ユーザーに対して@ツイートを送信する」という根本的な機能を変更しなければいけないため、「Twitterの機能が別物になる可能性もある」とThe Vergeは指摘しています。

Twitterでは非公開ツイート設定をしていないユーザーは、すべてのツイートをインターネット上からすべてチェックされる可能性があります。そのため、ユーザーのツイートに対して誰でも@ツイートやリツイート、返信ツイートといった形で批判や賞賛を送ることが可能です。特に返信ツイートという形で元のツイートの下に並ぶようにツイートすれば、悪意のあるツイートを他のユーザーの目に入りやすい位置に表示させることが可能です。

そのため、著名人のツイートや大量に拡散された人気の高いツイートには、ネガティブなツイートが大量に発生するケースが多発しています。Twitterにはネガティブなツイートを減らすためのフィルタリング機能モデレーション機能が存在しますが、それでも@ツイートを用いた悪口などは一向に減らないため、「許可なく他人が@ツイートできなくなる」機能はネガティブなツイートを減らすためにも大いに役立つことが期待できます。

by George Pagan III

ただし、デイビス氏が挙げたリストはあくまでも実験的なアイデアに過ぎず、実際に実装されるかどうかは記事作成時点では不明です。デイビス氏は自身の公開した機能改善リストに対して予想以上に多くの反響が得られたことから、「将来探求することを楽しみにしているアイデアについて、多くのフィードバックと議論をありがとう。我々の目標はTwitter上の会話を改善し続けることで、我々のアイデアについてコミュニティからフィードバックを得ることは作業の優先順位付けにとても役立ちます」とツイートし、リストに挙げた機能はあくまでもアイデア段階のものであることを強調し、引き続きユーザーからのフィードバックを求めていくとしています。

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in ソフトウェア,   ネットサービス, Posted by logu_ii

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