燃え尽き症候群にならないために必要な心構えとは?
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「燃え尽き症候群」は、絶え間ないストレスが続くことで疲れきり、社会的に機能しなくなる状態をいい、「健康に悪影響を与える」とWHOに認定されています。燃え尽き症候群は社会人だけでなく学生でも起こりうるということで、アメリカのミドルテネシー州立大学で大学1年生向けのセミナープログラムを開催するライアン・コースタンジさんが、「大学生が燃え尽き症候群に陥らないための心構え」を解説しています。
5 tips for college students to avoid burnout
https://theconversation.com/5-tips-for-college-students-to-avoid-burnout-121484
◆1:動機を持つ
「学習すること自体が楽しい」という考えを持てる人は、燃え尽き症候群にかかる確率が低くなり、さらには学業成績が良くなりうることが判明しています。したがって、燃え尽き症候群を防ぐ効果的な方法の1つは、「大学に通っている理由を自己確認すること」。自分が得たいスキルとやりたい経験を明確に思い描いて動機を強く持つと、学習に対して意欲を持てるようになります。
◆2:進捗を視覚化する
シラバスなどを確認すれば、各講座が1学期間に学習する内容をあらかじめ把握しておくことができます。To Doリスト・カレンダー・アプリなどを活用して、単元をあらかじめチェックしたり、単元を学習し終わったときに自分自身に「よくやった」と褒めることが大切とのこと。
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◆3:毎日コツコツ勉強する
重要なことを学習するためには、時間と労力、さらに計画性と欲望に流されない心が必要です。コースタンジさんによると、一般的な大学生の学習方法である「教科書に線を引いて重要部分をハイライトする」「教材を繰り返し読む」「授業内容を要約する」などは最も非効率的で、一定間隔を置いて何度も学習を繰り返す「間隔記憶」が学習に効率的だと判明しているとのこと。コースタンジさんは一度に長時間学習するのではなく、時間を細かく分けて数日にわたって確認しながら学習することを勧めています。
情報を正確に着実に記憶するには一定時間おいて繰り返す「間隔記憶」が有効 - GIGAZINE
また、受動的な姿勢で講義を受けると学習効率が低下するため、フラッシュカードを使ったり、模擬テストなどを自分で行ったりして積極的な姿勢を持つことが大切だそうです。
◆4:定期的にゆっくり休む
燃え尽き症候群の直接的な原因はストレスであるため、ストレスの管理が重要になります。適度な運動や健康的な食事、他人との社会的な接触、質の高い睡眠はストレスを軽減してくれる効果があります。
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また、新たなスキルを学ぶためには、「繰り返し練習すること」と同じくらい「短い休息を取ること」が重要であることが実験で示唆されています。
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◆5:「大学は有益だ」と認識する
大学生活にはさまざまなストレスがあり、継続が困難だと感じることもあります。しかし、大学を卒業することは生涯収入などの面で経済的に利点があることが研究で示されており、大学で得た知識やスキルなども人生の役に立つとコースタンジさんは述べています。
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