レビュー

爆熱と評判の10Gbpsネットワークカード「Intel X540-T2」は本当にアツいのか検証してみた


CPUなどのPC周辺機器の大手として知られるIntel製のネットワークカード「X540-T2」は、2万5000円台で購入が可能で、LANポートを2つ備えている10Gbps対応のネットワークカードではかなり安い部類。一方で、レビューの中には熱暴走が心配なほど激しく発熱するとの評判もちらほら見られます。そこで、実際に温度を測って確かめてみました。

製品の仕様情報 - Intel® Ethernet Converged Network Adapter X540-T2
https://ark.intel.com/ja/products/58954/Intel-Ethernet-Converged-Network-Adapter-X540-T2

◆開封・外観レビュー
X540-T2の外箱はこんな感じ。


外箱を開けたところ。


箱の中には、本体のほかにドライバーインストール用のCDとロープロファイルPCI用のブラケットが入っていました。


本体を縦の長さが約16cmのiPhone 8 Plusと比べるとほとんど同じ大きさでした。


発熱の比較に使用する「ASUS 10Gネットワ​​ークアダプタ PCI-Ex4カード XG-C100C」と比較すると、2倍ほどの長さがあります。


黒色のヒートシンクも大きめですが、本体を覆っているわけではありません。なお、使用するPCIeスロットの幅は8レーンです。


PCIe端子がある側面の反対側で、PCケースを開けたときに見える方の側面には高温を警告するマークがありました。


LANポート(RJ-45)は2つあります。


◆取り付けとドライバーのインストール
PCにネットワークカードを増設していきます。まずは、PCの電源を落としてから念のため電源ケーブルを抜いておきます。


サイドパネルの上の方にあるハンドルネジを手で外して……


同様に下のネジも外します。


サイドパネルを外したところ、マザーボードのPCIeスロットに空きがありませんでした。


下のほうにあったパーツは使っていなかったので取り外して……


場所を確保しました。上のスロットにIntel X540-T2を、下のスロットにASUS XG-C100Cを取り付けることにします。


ブラケットを外してからIntel X540-T2をPCIeスロットに差し込みます。


ネジを締めます。


同じようにASUS XG-C100Cを取り付けます。


背面はこんな感じになりました。上の2つ並んでいるLANポートがIntel X540-T2のもので、下のLANポートがASUS XG-C100Cのものです。


まずはIntel X540-T2のLANポートにケーブルを挿入し……


反対側をASUS XG-C100CのLANポートに挿入します。取り付け作業はこれで完了です。


続いてIntel X540-T2のドライバーをインストールします。付属のCDからデバイスドライバーをインストールできますが、公式サイトからもドライバーをダウンロードすることができます。

「ドライバーとソフトウェアのインストール」をクリックします。


「次へ」をクリック。


「使用許諾契約の条項に同意します」にチェックを入れて「次へ」をクリック。


「次へ」をクリック。


「インストール」をクリック。


「完了」をクリック。これで準備が整いました。


◆熱を測定
続いて、熱を測っていきます。温度を測るのに使用したのは「FLIR ONE for iOS」です。また、LANで直結した2つのネットワークカードの間で行うテスト通信にはフリーソフトの「LAN Speed Test」と「LST Server」を使いました。

はじめに編集部に設置してある「netatmo ウェザーステーション」で室内温度を確認します。室内温度は25.6度でした。


これが電源を入れてから少し経ったテスト開始前の状況です。一番温度が高い場所を探して測るとIntel X540-T2は50.2度で……


ASUS XG-C100Cは47.5度でした。Intel X540-T2の方が温度が高いですが若干です。


ケーブルを挿入し、テスト通信を始めてから約10分ほど経過した温度がこれ。Intel X540-T2は59.7度。


ASUS XG-C100Cが51.8度。約8度ほど差が付きました。Intel X540-T2はASUS XG-C100Cに比べやや温度が高くなりがちですが、60度程度なら全く問題ないため、一般的な使用状況の範囲内であれば心配は要らないと考えられます。


ここまではサイドパネルを取り付けた状態の温度でした。夏場など、PCの内部が高温になりかねない場合はサイドパネルを外すこともあるので、サイドパネルを外してさらに10分ほど見ていたところ、なんとみるみる温度が上昇。最終的にIntel X540-T2は80.8度まで上がってしまいました。


ASUS XG-C100Cは71.5度です。


そこで、サイドパネルをもう一度取り付けてから15分ほど待ってみたところ温度は低下し、Intel X540-T2は60.5度に落ち着きました。


ASUS XG-C100Cは51.9度です。サイドパネルを外してしまうとかえってエアフローが悪くなり、温度が上がってしまったと推測されます。


◆結論
比較対象が1つしかないものの、Intel X540-T2はASUS XG-C100Cと比べて発熱しやすいというのが確認できました。とはいえ、冷却がしっかりしている環境なら熱暴走などの危険はほとんど無いと結論できます。言い方を変えれば、エアフローに問題があったり、室内温度が高くなるような環境にあったりするPCに組み込む場合は高温になるので、冷却対策をしっかりしておく必要があります。

「Intel X540-T2」はAmazon.co.jpで購入可能で、価格は税込2万5449円です。

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in レビュー,   ハードウェア, Posted by log1l_ks

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