レビュー

「無限に都市が生成されるアルゴリズム」で生成された都市を自由に歩き回ってみた


波動関数とは「物体の状態そのもの」が波動で表されるという関数であり、時にはゲーム内の物理シミュレーションなどに利用されることもあります。そんな波動関数がある1つの固有の状態に収縮することを波動関数の崩壊と呼び、そんな波動関数の崩壊を用いた「無限に都市が生成されるアルゴリズム」を作り出す猛者が登場。実際にどのような都市生成ツールになっているのか、実際にダウンロードして試してみました。

Wave Function Collapse by marian42
https://marian42.itch.io/wfc

GitHub - mxgmn/WaveFunctionCollapse: Bitmap & tilemap generation from a single example with the help of ideas from quantum mechanics.
https://github.com/mxgmn/WaveFunctionCollapse

この「Wave Function Collapse algorithm(波動関数崩壊アルゴリズム)」と名付けられたアルゴリズムは、入力ビットマップに類似したビットマップをローカルに生成するという仕組み。


単純ないくつかのビットマップから目がくらむようなパターンを描き出したり……


RPGのマップのようなマップを描くことも可能。


さらにWave Function Collapse algorithmは三次元マップにも応用できるとのこと。


また、Wave Function Collapse algorithmを使った無限都市生成ツールを実際にダウンロードし、生成された都市を自由に歩き回る事も可能。ダウンロードするには公式ページへアクセスし、「DOWNLOAD」をクリック。


ファイルサイズは16.2MB。「ファイルを保存する」にチェックを入れ、「OK」をクリック。


ダウンロードしたZipファイルをWindows標準の展開機能やExplzhなどのソフトを使って解凍し、「wfc」という名前のフォルダを開いて「Wave Function Collapse.exe」を起動します。


ゲームを起動すると、ゲームエンジンであるUnityのロゴが表示され……


画面が切り替わると空中に浮いた視点になりました。遠くの方に水平線が見え、足下にはマップを生成するもとになるビットマップが並んでいます。


やがてプレイヤーの高度が下がっていき……


広がっていたマップの中に落とされました。


実際にWave Function Collapse algorithmで生成されたマップの中を歩き回ってみたムービーがこれ。

無限に都市が生成される「Wave Function Collapse algorithm」で遊んでみた


PCで歩き回る場合、「Wキー」で前に進み、「Sキー」で後退、「Aキー」で左に動き、「Dキー」で右に動くことが可能。「Ctrlキー」を押すと上方向にジャンプすることができ、マウスカーソルを動かすことでカメラを移動することができます。落下地点の左にあった階段を上り……


周囲が見回せる場所に来ました。


丸屋根の上に小さな見張り台がついたような建物がいくつも生成されており、瓦屋根の建物や階段、回廊が入り組んで生成されています。頭上には青空が広がり、太陽も輝いていました。


マップを探索してみると太陽によって作られた影までしっかり作られています。ユーザー自身の姿は見えず、空中に浮かんだカメラをマップ上で動かしているような感覚。回廊の先にある入り口から建物の中に入れそうだったので突入してみると……


内部は入り組んだ細い道になっていました。


道を抜けた先は、小さめの中庭といった感じの場所。やはり周囲は建物に囲われています。


泉やベンチなどが見えますが、建物内部への扉や窓は閉ざされたまま。


人気のないマップをひたすら歩いていると奇妙な心地がしてきます。


建物の柱は古い遺跡のようで、ちょっと荘厳な雰囲気。


建物の屋根に上ると、遠くまで同じようなパターンの都市が生成されているのがわかるほか、マップの端はまだ都市が生成されていないこともわかりました。


Ctrlキーを押し続けることでぐんぐん上昇して空を飛ぶことも可能。マップの端がよく見えます。


マップの端には中途半端に生成された通路などがありますが……


近づくと生成がマップのスタートし、みるみるうちにマップの端が拡大していきました。


マップを空から見下ろすと、迷宮のようなマップを一望できます。


ゲームを終了したい時はWindowsなら「Windowsキー+Dキー」、Macなら「option+command+H+M」で全ての画面を最小化してから直接ゲームを閉じます。迷路のように入り組んだマップを探索してみたり、単にマップの端がぐんぐん拡大していくのを眺めたりしているだけでも楽しめるツールとなっていました。

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in レビュー,   ソフトウェア,   動画,   ゲーム, Posted by log1h_ik

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