Samsungが7nmプロセス製造技術を早くも完成、前倒しの量産でスマホの速度&バッテリー持ちの向上に期待
Samsungが7nmプロセスルールの半導体製造技術の開発を完了させたとソウル経済新聞が報じました。当初、7nmプロセスによる製造は2018年後半の完成が目指されていたものの、半年早く完成。これによって2018年内に新プロセスを採用した高速&低消費電力のスマートフォン向けチップのリリースが濃厚になっています。
[단독] EUV 적용 '7나노 파운드리 공정' 개발…삼성, 대만 TSMC 잡는다
http://www.sedaily.com/NewsView/1RY509L5TV
Samsungは極端紫外線リソグラフィ(EUV)を採用した7nmプロセスの半導体製造技術を当初の計画よりも半年目倒しで完成させたとのこと。この技術を用いた半導体の大量生産は2018年後半にも始まる見込みとなっています。ソウル経済新聞によると、モバイル向けチップ製造大手のQualcommは、新しいSoCのサンプルをSamsungに送る準備を進めているところであり、2018年内に新型SoC「Snapdragon 855」の大量生産&市場投入が現実味を帯びてきています。
7nmプロセスでは、現在のハイエンドSoC製造の主流である10nmプロセスに比べてチップ面積の40%縮小、演算性能の10%向上、電力効率の35%改善が予定されているとのこと。プロセスルールが10nmへとシュリンクしたSnapdragon 835では高速化とともにバッテリー寿命の大幅延長という目覚ましい改善が実現されていることから、7nmプロセスによる新型SoCは、スマートフォンなどのモバイル端末の性能をさらに向上させることが期待されます。
Samsungは7nmプロセスでの製造で先行するライバルの半導体製造ファウンダリである台湾・TSMCをキャッチアップし、さらに追い越すためにすでに5nmプロセスの製造技術の開発に着手し、2020年の生産を計画しているとのこと。メモリ市場を支配した半導体開発速度競争をプロセッサ製造の世界でも行っており、圧倒的な技術力と生産能力によってTSMCを抜いてSoC製造の業界トップを狙う構えだとソウル経済新聞は述べています。
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