7nmプロセスのチップを採用するスマホメーカーはAppleとSamsungだけになる可能性アリ


AppleのiPhone XやSamsungのGalaxy S8シリーズなどで採用されているチップは、10nmプロセスで製造されたものです。この製造プロセスの数字が小さくなればなるほど、回路線幅が微細になり、チップの小型化と速度向上が可能となるので、PCおよびスマートフォンなどのデジタル端末に採用されるチップは、年々製造プロセスが微細化していっています。そんな中、2018年に登場するスマートフォンでは、AppleとSamsungの端末だけが7nmプロセスのチップを搭載することになるかもしれない、と報じられています。

Qualcomm, MediaTek yet to advance to 7nm node
http://www.digitimes.com/news/a20171213PD206.html


Apple & Samsung could be only smartphone makers with 7nm chips in 2018
http://appleinsider.com/articles/17/12/13/apple-samsung-could-be-only-smartphone-makers-with-7nm-chips-in-2018

Qualcommはスマートフォン向けにリリースされた「Snapdragon 845」を製造するため、7nmプロセスに進出するのではなく、Samsungの10nmプロセスを採用することを決定。同じく半導体メーカーのMediaTekも、2018年前半に製造をスタートさせる「Helio P」シリーズにおいて、TSMCの12/16nmプロセスを採用することを発表しました。QualcommとMediaTekというスマートフォン向けチップメーカーの大手2社が2018年の主力チップで7nmプロセスを採用しないことを発表したことで、2018年に登場するスマートフォンの多くが7nmプロセスチップを搭載しないことがほぼ確定しています。

スマートフォンの需要が鈍化するにつれ、端末の心臓となるチップの価格も徐々に低下しています。そのため、チップメーカーは新しいチップセットのコストを真剣に考える必要性に迫れらています。そして、より高いコストが必要となる製造プロセス、つまりはより微細な製造プロセスについては、導入コストに見合った利益を上げられない可能性があるということで、QualcommやMediaTekが7nmプロセスの採用を見送ったというわけ。


関係者によると、7nmプロセスで製造されたチップは、10nmプロセスチップと比較して性能とサイズにそれほど差がなく、低消費電力性でのみ大きな利点があるとのことです。そのため、スマートフォンチップメーカーの多くは自社の利益を考えて導入を見送っているとのこと。ただし、AppleのチップサプライヤーでもあるTSMCは既に7nmプロセスのチップの製造を決定しており、Appleは次期iPhone向けにチップの受託を行ったという報道もあります。

なお、7nmプロセスで製造されたチップの開発コストなどを考えると、利益を出すには年間で1億2000万~1億5000万個の7nmプロセスチップを出荷する必要があり、この条件を満たせるメーカーはApple・Samsung・Qualcomm・MediaTekのみと見積もられており、HuaweiやOPPOといったメーカーでも採算が合わなくなるとみられています。

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