片方だけの鼻づまりは生理現象、その左右は定期的に入れ替わる

鼻には2つの穴がありますが、特に病気になっていないのに片方の鼻の穴がつまっているように感じたことがある人は多いはず。実は空気が通りやすい側と通りにくい側が自然に入れ替わる「鼻周期」が働いており、この仕組みは鼻の粘膜を休ませながら乾燥や刺激を防ぎ、吸い込んだ空気を温めて湿らせる働きを支える重要な生理現象だと、ランカスター大学の解剖学者であるアダム・テイラー氏が説明しています。
This is why you only breathe out of one nostril at a time
https://theconversation.com/this-is-why-you-only-breathe-out-of-one-nostril-at-a-time-276407
片方の鼻がつまってもう一方の鼻が通りやすく感じるのは、異常や病気だからというわけではありません。テイラー氏によると、鼻には空気が通りやすい側と通りにくい側が自然に入れ替わる「鼻周期」があり、これは鼻や呼吸器を守るための正常な生理現象だとのこと。鼻周期では、片方の鼻がうっ血して空気が通りにくくなり、反対側は除うっ血した状態になって、より多くの空気が通ります。
鼻周期は脳の視床下部によって無意識のうちに調整されていて、起きている間であれば最短で約2時間ごとに切り替わります。ただし、睡眠中は呼吸が遅くなって出入りする空気の量も減るため、鼻周期の頻度も低くなります。

鼻周期が重要なのは、鼻が1日に少なくとも1万2000リットルの空気を通す、病原体に対する最前線の防御の場だからです。優位な側を交代させることで、片側だけが乾燥や刺激で傷みやすくなるのを防ぎ、粘膜が休息と修復の時間を確保しやすくなります。さらに、うっ血の過程では鼻の血管への血流も増え、粘膜の湿り気を保つだけでなく、鼻を通る空気を温めて湿らせる働きにもつながります。

過去には、右の鼻が優位なときは体がより覚醒的あるいはストレス寄りの状態にあるという研究や、左が優位なときはよりリラックスした状態にある可能性を示唆する研究も発表されています。
ただし、この鼻周期はさまざまな要因で乱れます。たとえば、風邪やインフルエンザでは粘液の産生が増え、花粉やダニなどのアレルギーでは鼻の組織に強い炎症が起きます。高血圧の薬のように血管に作用する薬が鼻の粘膜を刺激することもあるほか、鼻づまり改善の点鼻薬を5日以上使い続けると薬剤性鼻炎を起こして鼻周期に悪影響を及ぼすこともあります。

鼻づまりが改善するまでは、風邪やインフルエンザだと最大2週間ほど、副鼻腔炎であれば4週間ほど、花粉症だと数週間続く場合があります。また、鼻ポリープや鼻中隔弯曲のような構造的な問題がある場合は鼻周期がうまく機能せず、両方の鼻が詰まったように感じることも。さらに、横になったり猫背になったりするだけでも、血液や副鼻腔の内容物の偏りによって鼻の通り方が変わってしまいます。
テイラー氏は「片方の鼻だけが通りやすい状態そのものを過度に心配する必要はなく、それは鼻を守るための正常な生理現象だ」と前置きした上で、その状態が長く続く場合には注意が必要と述べています。片方の鼻だけが2週間を超えてずっと詰まっている場合や、鼻水や分泌物の様子が普段と違う場合には医師による診断を受けた方がよいとテイラー氏は述べました。
・関連記事
668の夢を分析した研究でストレスと睡眠の関係が示される - GIGAZINE
ビタミンCの摂取は風邪予防・血圧低下・がんリスク軽減などに役立つのか? - GIGAZINE
満腹でも食べてしまう理由が脳スキャンで判明 - GIGAZINE
はしかの流行は深刻な健康被害をもたらすだけでなく国家に大きな経済的損失も与えるとの指摘 - GIGAZINE
現代人が絶え間なく「音楽」を聴いていることの影響とは?どうやって音楽と付き合っていくべきなのか? - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in サイエンス, Posted by log1i_yk
You can read the machine translated English article A nasal congestion in only one nostril i….







