レビュー

3G/4G・無線LANなど複数回線を束ねて安定した通信を実現する「Dispatch」の威力を確かめるために実測レビュー


モバイルルーターや無線LANなどの複数回線へ同時にPCを接続することで電波状況が良くない場所でも安定したインターネットアクセスを実現できるようにするというソフトウェアが「Dispatch」です。前の記事ではインストール方法や特徴などをおさらいしたので、今回は実際に使用してその効果と使い勝手をチェックしてみることにしました。

The Internet, Faster - Connectify Hotspot and Dispatch
http://www.connectify.me/


Dispatch」をインストールしたPCを車に乗せて出発。


テスト地点は大阪の繁華街梅田周辺。平日の11:00頃にヨドバシカメラの周辺をグルグルと車で走行しながら「Dispatch」を使用してみました。

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なお、周囲には携帯電話やスマートフォンを使用している人が多数いるため電波の混み具合は刻々と変化しており、厳密に同じ地点で計測をしたわけではないので測定結果はあくまで「Dispatch」を使用した際のおおまかな傾向を示すものとして捉えてください。

今回使用した機材は「Pocket WiFi LTE(GL04P)(左)」とソフトバンクの「iPhone 5」、そしてWindows 7搭載のノートPC。


71枚のJPEGとPNG画像ファイルが入った約10MBのフォルダを用意して、FTPソフトを使用してデータの転送を行ってみました。


Dispatch」に表示された転送状況を示すグラフは以下の通り。紫の波がイーモバイル、青い波がソフトバンクの回線を使用している際の表示です。


より短い時間軸でグラフを見るとこんな感じ。


次に同じ画像を無圧縮のzipフォルダとして1つにまとめたデータを同じ環境で転送してみます。


この場合は「Dispatch」が2つのルーターにつながっているにもかかわらず1度に使用できるのは1回線のみ。しかし、使用していた回線の電波が途切れてしまった際には自動でもう1つの回線に切り替わるので、電波状況が悪くなる度にルーターをつなぎ替えるといった手間は無くなります。


速度の速い回線と接続できれば、1回線のみでも当然ながら高速で転送を行うことができますが、このあたりは運次第。


なお、同じ場所を走行しつつ「Dispatch」をオフにしてイーモバイルの回線のみでテストを行った所、ビル影では通信が途絶えてしまい転送を完了することができませんでした。


というわけで、限られた環境の中ですが実際に使用してみた体感としては「Dispatch」を使用して2つの回線を使用したからといって転送速度が2倍になるということはないものの、電波が途切れて通信エラーが出てしまう確率はかなり減らせるという印象。例えば、自動車で移動しながら複数の画像ファイルを転送する場合などに、電波状況が悪いところを通過する度にルーターをつなぎ替えたりする手間がなくなるという点は便利そうです。

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in レビュー,   ソフトウェア, Posted by darkhorse_log

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