ニューヨーク州の墓地の地下に約556万匹のハチが生息していることが明らかに

ニューヨーク州イサカにあるイーストローン墓地の地下に、ミツバチのように1つの巣で群れを作るのではなく、地中に巣を作る単独性のハチ「レギュラー・マイナービー(学名:Andrena regularis)」の大規模な営巣地があるとアメリカ・コーネル大学の研究チームが報告しています。
Massive aggregation of the mining bee Andrena regularis (Hymenoptera: Andrenidae) in an Ithaca, New York cemetery: density estimates and natural history observations
https://link.springer.com/article/10.1007/s13592-026-01256-6
5.5M ground-nesting bees make home in Ithaca cemetery | Cornell Chronicle
https://news.cornell.edu/stories/2026/04/55m-ground-nesting-bees-make-home-ithaca-cemetery
Scientists Found 5.5 Million Bees Living Beneath a New York Cemetery : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/scientists-found-5-5-million-bees-living-beneath-a-new-york-cemetery
調査のきっかけは2022年の春、コーネル大学の昆虫学研究室で技術者として働いていたレイチェル・フォアダイス氏が墓地を通って通勤していた際に大量のハチがいることに気づき、ビンいっぱいのハチの個体を自らの所属するブライアン・ダンフォース氏の研究室へ持ち込んだことだったそうです。

このビンに詰められたたくさんのハチをきっかけにして、ダンフォース氏の研究室に所属するスティーブン・ホージ氏が主導する形で研究が進められました。研究チームは2023年3月30日から2023年5月16日にかけて墓地内の10カ所に昆虫を集めるトラップを設置。トラップは地面の上にかぶせた小型のテント状のもので、地下から出てきた昆虫を上部の容器に集める仕組みになっていました。調査期間中に回収された昆虫は16種3251個体で、研究チームはこのうちレギュラー・マイナービーの出現数をもとに、墓地全体でこのハチがどれくらいいるのかを推定しました。

その結果、墓地の土壌1平方メートルあたり平均853匹のレギュラー・マイナービーが営巣していると見積もられました。この平均密度をもとに、研究チームは2023年春にこの場所から出現したレギュラー・マイナービーの個体数を約556万匹と推定しています。さらに、トラップごとのばらつきを踏まえると推定範囲は約310万~800万匹になるとのことです。
研究チームはハチがどれくらいいるかだけでなく、春の間にオスとメスがどんな順番で地上に出てくるかも調べています。その結果、レギュラー・マイナービーの場合まずオスが先に現れ、その後にメスが現れるという傾向が確認されました。また、匹数だけを数えるとオスの方が多かったそうですが、1匹ごとの体の大きさや重さまで考えてどちらに多くの資源が使われているかを見るとメス側が多かったとのこと。

今回見つかった営巣地がどれほど大きいかは、これまでに報告された大規模な営巣地と比べると分かりやすくなります。研究チームによると、これまでにはアリゾナ州で約161万5000匹のケントリス・カエサルピニアエ(Centris caesalpiniae)、ニューヨーク州北部で65万1440匹のメリソデス・ビマクラトゥス(Melissodes bimaculatus)、ブラジルで約1万3504匹のエピカリス・ピクタ(Epicharis picta)の営巣地が報告されています。いずれも単独で地面に巣を作るハチで、イーストローン墓地の営巣地はこうした過去の大規模な営巣地の例と比べてもかなり大きい部類に入るとのことです。
研究チームは墓地に大きな営巣地ができた理由について、「静かで農薬があまり使われず地面もあまり掘り返されないこと」「近くに春先に花が多く咲くコーネル大学の果樹園があること」「レギュラー・マイナービーが好む砂質の土壌になっている可能性があること」という条件がそろっているため、地面に巣を作るハチにとって住みやすい場所になっているのではないかと考えています。

コーネル大学によるとアメリカのハチにはレギュラー・マイナービーのように地面に巣を作る種類が多くいるそうですが、こうしたハチの研究はあまり進んでいないとのこと。ホージ氏はレギュラー・マイナービーについて調べ始めた時、役に立つまとまった文献を見つけるために1978年の書物までさかのぼったそうです。
研究チームは「約556万匹」という数字の大きさそのものではなく、こうした営巣地がどこにあるのかを把握し、失われないように守ることが重要だと強調しています。
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in サイエンス, 生き物, Posted by log1b_ok
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